保育園を嫌がる我が子を叱らない アドラー心理学教育

こんにちは。

教育コンサルタントのマサムネです。

今朝うちの3歳直前の娘が保育園に行く前にゴネました。

このくらいの子どもを育てているパパママにとってはあるあるだと思います。

現職の教員として学校現場で叱らない教育を実践した私が、どのように対応したのか、

それをもとに、小さい子どもを叱らずに保育園に行ってもらうにはどのようにすればいいのかをお伝えします。

叱ってはいけない

起きてきた娘は睡眠が足りていなかったのか不機嫌でした。

このあたりの情緒をコントロールする力は大人と比べてまだまだ未発達なので、それを前提として接さなければいけません。

娘自身も何かを悪くしたくて泣いているわけではないので、それについて叱りつけたりなどはしてはいけない・・・

というよりする必要も意味もありません。

かといって期限をとろうとする必要もありません。

娘の目的は、泣くことで注目をあびることでもあるので、

「泣きさえすれば注目してもらえる」

「泣きさえすれば大切に扱ってもらえる」

のような間違った認識を与えてはいけないのです。

では私たち夫婦はどのように接したのでしょうか。

目次

必要な声掛けはして、あとは本人の判断に任せる

我々のアプローチはこれだけです。

「着替えないと保育園にはいけない。」

「ご飯を食べなければ後でお腹がすいてしまう。」

こういったことについて本人に言って聞かせますが、これ以上かまうことはありません。

1歳の弟の準備や大人自身の準備もしなければいけませんので、必要な声掛けはしつつも通常運転で朝の準備を進めました。

その間も娘はなんとか必死に泣いています。

「ちょっとうるさいから静かにしてもらえない?」

などとも言ってみましたが、さらに号泣しました。

「泣いていて準備ができないならもうそのままおうちにいることになるよ。保育園はいかないのね?」

と聞くと、泣きながら

「もう保育園行かない!」

と叫びます。

「じゃああなたは準備しなくてもいいから、そのままいなさいね。」

これだけです。

これは別に脅しで言っているわけではなく、自分がとった行動の結果をそのまま本人に返してやるというスタンスです。

課題の分離という考え方です。

保育園に行くか行かないかは本人の課題であり、親が介入すべきことではありません。

ですからよく使われる脅し文句ではなく、本当に私が仕事を潰して一緒に家に残るつもりでした。

「家にいてもいいけど、仕事があるからお昼の間どこにも連れていけないしかまってもあげられないから一人で過ごしてね。」と伝えました。

そうこうしていると出立の2分前になって、

「私もいく!!」

と言い出しました。

普段から脅しのようなものは一切使わず、本人の判断の結果はすべて本人に返すようにしているので、

このままゴネ続けていてもいいことはなさそうだと思ったのかもしれません。

結局大急ぎで着替えて自転車に乗り込んでいました(笑)

朝ごはんは食べられなかったので、そのまま行かせて朝ごはんを食べないとどのようになるかを実感してもらおうと思いましたが、

妻が小さなおにぎりを持たせて、行きの自転車の後部座席でむしゃむしゃ食べていました。

おにぎりを受け取った娘はさっきまでの号泣が嘘のようにニコニコ嬉しそうにしていました。

泣いて押し通そうとした場合、本人も引っ込みがつかなくなってしまっていることはよくありそうです。

命の危険がない範囲で行動の結果を本人に返す

子育てや教育を考える際に、実際はしないであろう脅しは決して使いません。

例えば車で外出した先で

「車に乗らない!!」

と、駄々をこねたとしても、

「じゃあ一人だけそこにいなさい。バイバイ。」

とは言ったりしません。

実際にはそんなことは危険で絶対にできないからです。

ですから、仕事を休めないときは申し訳ないですが「保育園行かないに」もお付き合いできません(笑)

外出先の車のケースで私がする声掛けとしては、

「そういう風にわがままを言われると困ってしまうから、もう車でのお出かけはしないようにしたいけどいいかい?早く帰って明日の準備もしないといけないし、パパもママも帰れないと困ってしまう。」

と話します。

本人に委ねるわけです。

その場で切り替えて車に乗ってくれるのであれば、「切り替えられたね。助かるよ。」と話してそのまま帰りますし、

それ以上ごねるのであれば本人が落ち着くまで付き合って本当に以後お出かけはしません。

初めの方はだいたい後者になります。

2~3歳だと自分がした行動の結果が何に結びつくかということをまだ想像できないからです。

しかし、翌週あたりに「〇〇にお出かけしたい」と言い出した時に過去の自分の行動が邪魔になってくることに気付きます。

「前回もう車でのお出かけはしなくていいとなったから、できないよ。また帰れなくなると困るもの。」

はっきりと伝えるわけです。

これ以後は本人の出方しだいですが、うちの娘の場合は

「そっかぁ・・・」と言って仕方なくおもちゃで遊び始めたりします。

その日はそのまま我慢して遊んでいるときもありますし、何度もお願いに来ることもあります。

とにかく対等な人として接する

「もうお出かけをしなくてもいいから車に乗りたくない」と決めたのは娘自身です。

その判断は尊重しますが、行った先で毎回そういったことをされると迷惑極まりないわけです。

例えば対等な友達同士で出かけたとして、そんな風にふるまった人がいたらもう一緒に出掛けたくないですよね。

こんな風にゴネた友達がもう一度一緒に出掛けてもらうためには何をするべきでしょうか。

(まぁ普通はそんな大人いませんけど笑)

謝って、もうこんなことはしないと約束するしかないですよね。

我が家の場合も本人からそういう申し出があれば全く問題なくまたお出かけにいきます。

しかし、そういう歩み寄りがない場合はお出かけはしません。我々は子どもの保護者ではありますが奴隷ではないからです。

一方で難しいのは子どもは経験不足なので、どのように歩み寄っていいかはわかりません。

そのあたりはこちらでフォローーしてやる必要があります。

「お出かけしたい。」

「前のときにもうお出かけしないって言ったし、パパも困っちゃったからもう行かないよ。」

「〇〇にお出かけ行きたい。。。」

「次から帰るときに泣かない?」

「もう帰るときに泣かない。」

「わかった。じゃあ準備して行こうか。」

本当は謝罪もしてほしいところなんですが、ここで謝らせても時系列がぐちゃぐちゃになって本人が混乱してしまうかもしれないのであまりこだわらずに話を進めます。

本人が決断する→その結果が本人に還る→不利益を感じる→行動を修正する

この流れを最優先に考えているので、本人の発達の段階に応じて不要なものは削ってしまってもいいと思っています。

当然大人に近づくにつれ、謝罪する必要などは出てくるかもしれません。

そうなれば、そのときに話して聞かせてやればいいと考えています。

駄々をこねる我が子を叱らないためのポイント

叱らない教育のためのポイント
  • 将来の自立のため、長い目で寄り添う
  • 本人の決断を本人に返す
  • 対等な人間として接する
  • 生命の危険は取り除く

駄々をこねる我が子を叱らないためのポイントをまとめてみました。

叱るというのは時短術でもあるわけです。

効率的にいうことを聞かせるために怒りを用いる。これが叱るの正体です。

短期的にみると効果があるように見えますが、長い目で見るとデメリットの方が大きくなります。

自分で判断する力を奪ってしまいますし、心理的に安全であるという意識を持てないと能力を伸ばすことはできません。

だからこそ、時間はかかりますが叱ることをやめてみるべきだということです。

長い目で自立のための手助けをしていきましょう。

適切に課題の分離を行い、本人の決断を本人に返していけば、自ずと子どもは成長していってくれるはずです。

成長しようとしないとすればそれもまた本人の課題なわけですが、そんな子どもを今までに見たことがありません。

ぜひ一度、子どもの発言や行動の結果を本人に返してあげてください。

そのとき、親の意図的ないじわるなどは介入させず、あくまで本人の行動をそのまま返すことがポイントです。

人生のコントロールを子ども自身に持たせてやることによって、自分自身で良くしていこうとする力が彼らには備わっています。

一度そんな姿を見ると、そんな姿も愛おしくて仕方なくなりますよ^^

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この記事を書いた人

教員の複業について日本で一番詳しい者です。
学校の内外を往還する先生を研究実践するNPO「越境先生」代表。
教育系複業家。
現職:任意NPO代表&SchoolTech企業社員&個人事業主/
過去の職業:複業&小学校非常勤←中学理科教諭←教育大←吉本新喜劇 |

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