こんにちは!中学教諭を退職して非常勤&フリーランスしながら子育て中のマサムネです。
皆さんの学校には暴言や校内暴力がありますか?
こういった問題行動の常態化はなんとしても避けたいところです。
実は暴言や暴力といった子どもの反応は接する側の教師のはたらきかけによって減らすことができます。
この記事では、暴言や対教師暴力反抗の考え方と予防の仕方を解説します。
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子どもの暴言や暴力を引き出すテクニック
まずは少し逆説的にご紹介します。
こういうことをしたら子どもは暴言や暴力をしてしまいますよというリストです。
これらをすると子どもは簡単に興奮して暴言や暴力を用います。
「相手の課題に介入する」とは本来やるかどうかは本人しだいであるはずのことを強要することです。
例えば授業の内容に取り組むよう無理に指導したりということがこれに該当します。
教師としては正しいことのように見えますが、子どもの状況や発達の段階を考えると、一概に正しいとも言えません。
特別であろうとする子ども
問題行動を起こす子供の心理はどのようになっているのでしょうか。
基本的に子どもは良い行動で教師の注目を浴びようとしますが、それがかなわないことを学習すると今度は特別悪くあろうとします。
悪くふるまったり権威に対して反抗することで自分の特別さを誇示しようとするわけです。
暴言も対教師暴力反抗もその延長線上で起こることが多いわけです。
その反応は教師に向けられている
子どもも相手によって態度を変えますよね。
つまりその態度やふるまいはあなた自身に向けられているということです。
問題行動を起こす子どもの目的は注目されることです。
しつこい叱責や注意はその子の目的を達成させてしまうことになります。
さらに発展し教師と子どもの権力闘争に発展することも実は子どもの望むところなわけです。
つまり我々教師は、子どもの悪習慣にフォーカスしてしまってはいけないということですね。
反応的な子ども
発達に課題がある子供は自分自身で衝動を抑えることが難しい場合があります。
それ自体は特性なのでその子に対して特別な支援が必要になるでしょう。
ただしそういった子どもは大人がむきになればなるほど興奮します。
その子たちの目的も大人の反応を引き出すことなので、その興奮状態に教師が応じてはいけません。
子どもの課題に介入してはならない
大人も子どもも自分の課題に土足で介入されると不快になります。
例えば子どものころ母親に「部屋を片付けなさい」と言われるとどんな気分になったでしょうか。
自室が整頓されているかどうかは本人の課題なのにも関わらず、親や教師はそれを不躾に指摘します。
相手が対等の立場の友人であれば、あまり積極的に相手の課題に介入しようとは思わないでしょう。
例えば授業に積極的に参加するかどうかも子ども自身の課題です。
その課題に土足で踏み入られるといくら正論であっても不快な気持ちにさせてしまうことには変わりありません。
具体的なかかわり方のコツ
問題行動の背景を確認したところで、ここからは具体的なかかわり方のコツをご紹介します。
子どもの暴言にはフォーカスしない
問題のある発言があったときに「その発言は良くない」と指摘するのはもちろん大切です。
実際良くない発言をしているのは事実ですし、それを指摘していることを周囲の子どもも見ています。
しかし言った本人はその発言がよくないことくらいわかっています。
それでもいうのは相手の反応を引き出したいからです。
ですのでここは過度にフォーカスせず軽い事実の指摘にとどめます。
暴言を吐いても効果が薄いとわかると、しだいに暴言を使わなくなっていきます。
子どもと対立する構図を作らない
子どもの課題に介入し、しつこく指導するとしだいに子どもと教師との対決になっていきます。
一度は力でおさえられてたとしても、対決に破れた子どもは何らかの形で復讐しようとします。
しだいに反抗のエネルギーは大きくなって、最後は暴力にかわることもあるのです。
そもそも子どもと戦ってはいけません。
すでに対立の構造が出来上がってしまっている場合には、冷却期間か第三者の介入が必要でしょう。
子どもは敵ではない
対立構造の予防を行うためには、「子どもは敵ではない」という意識を持つことが大切です。
普段からその子どもの問題行動に関係ない部分に興味を持つようにしてみてください。
特にいい行動をとっているときでなくてもかまいません。
休日に何をしたのか、今家ではどんなことをしているのか、どんなスマホを使っているのかなど、その子の興味の対象に興味を持つときっかけが作りやすいです。
興奮した子どもとの身体的接触をさける
何らかのきっかけで子どもが興奮しているとき、もっともやってはいけないのが腕や手を掴んで制止しようとする行為です。
理論はわかりませんが、経験上これをすると間違いなく子どものボルテージが上がります。
特に反応的な子どもの場合は腕を掴んだら反対の手で何らかの暴力を行使してしまうと思っておいた方が良いでしょう。
興奮した子どもの動きを抑制したり別室に誘導したりする場合は、攻撃ととられないよう方や体で手を使わずに誘導する方が無難です。
それでも暴言や暴力がおこったら
度を過ぎた暴言、対教師暴力反抗が発生したら本人に対する愛情はいったん置いておいて厳正に対処しましょう。
必ず学年・学校組織として対応し、被害教師と当該生徒だけで解決してはいけません。
保護者に来校&関係機関に相談して「大変なことになっている」という状況を作ることも大切です。
自分の言動がいかに大ごとなのかを本人に体験として還す必要があります。
もちろん演出などは必要なく、ただ淡々と正規の手続きをとりさえすれば暴言や暴力はシンプルに大ごとになっていくはずです。
たまに自分の評価の低下や作業の複雑さを見越して大ごとにしないでおこうとする教師がいますがこれは間違いです。
「暴言・暴力をしたところで少し教師に注意されて終わり」という誤った成功体験を与えることになります。
そうなれば暴言や暴力は適度に注目を集められるツールになってしまいますので、常態化していきます。
多少行程はめんどうでもきちんと対処していくことが必要です。
年度途中でいきなりそういった方針にできない場合は、次年度の初めから厳正に対処していく方針を学校単位で打ち出していく必要があります。
まとめ
子どもの目的は暴言などで気を引くことであり、教師(権威)との対決によって自分が特別になることです。
つまり我々教師は問題行動にフォーカスしてはいけないわけです。
子どもと対立構造を作らないために、普段から適度なコミュニケーションをとりそれぞれの子どもに対してフラットな敬意を持って接してみてください。
交友の関係を作り上げつつ、暴言や問題行動については短い指摘をするにとどめていきましょう。
親しい人に対して、「問題行動では注意を得られない&問題行動で注意を引く必要がない」ということがわかると、徐々に問題行動はなくなっていきます。
残念ながら今回お伝えした方法には力による制圧程の即効性はありませんが、中長期的にみればこれが最良の方法です。
暴言や体罰なのを予防するためには、特別であろうとする子どもの目的が問題行動によっては達成できないと実感してもらうことが重要です。
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