【教員の兼業・副業】公立学校の先生が現職のまま起業するのはアリ?!採用1年目に起業した教師にインタビューしてみた

公立教員

教員やってるけどこれからの時代は多様性が必要だよね。起業とか興味あるな…。許可を受けたうえで起業している人に話聞きたいな。

こういった疑問に答えていきます。

この記事を書いている僕(前田ひろあき)は

  • 元公立中学校教諭
  • 公立小非常勤&事業主
  • 教員・公務員の兼業の研究
  • 教員・公務員兼業コミュニティ運営
前田

教員に兼業をさせて教育の多様化に貢献したい。

って感じで教員の兼業の鬼です。

💡この記事でわかること💡

  • 教員を続けながら兼業する方法
  • 教員しながら起業への道筋
  • 教員しながら会社を立ち上げた人の経験談

記事を最後まで読んでもらうと教員の兼業、特に起業するにはどのような道筋で進めばいいかがわかります。

兼業を前向きに検討している人はぜひ一つの選択肢にしてみてください。

マジで他にないコンテンツですし魂込めて書き上げています!

なぜなら先生が当たり前に兼職する世界線にしたいから!!

早速みていきましょか!

なお、インタビューのフルバージョンは↓の動画から見られます!

シン・公務員のYoutubeチャンネルでは正規教員の兼業や非常勤公務員として複業するための情報を配信しています。

教員が兼業する世の中に興味がある人は登録しておいてください^^

採用1年目にして起業しちゃった小学校の先生にインタビュー

前田

よろしくお願いします。

小泉先生

小泉しのぶです。よろしくお願いします!

小泉しのぶ先生 プロフィール

前田 簡単にご経歴をお聞きしてもいいですか。

小泉先生 生まれは富山の方でして、大学から東京都に来ました。教職大学院に行かせていただいてから公立の小学校教員になりました。教員1年目の最後の方に「一般社団法人まなびぱれっと」を仲間と一緒に起業しました。教員3年目、代表理事としてはちょうど2年くらいということで活動させていただいています。

前田 教員1年目で起業ってかなり異色ですよね。大学の頃の仲間と起業したんですか?

小泉先生 大学の頃からのつながりで起業したメンバーではありますが、同じメンバーで起業したというわけではありません。大学の頃から誰かが関わるイベントのようなものを定期的に届けていました。僕の中で起業のきっかけはコロナも大きかったです。

小泉先生 1年目のころにコロナ禍になり、学校で取り組んだ全校ZOOM集会を教育新聞さんに取り上げてもらえました。ただこれも結局それで終わってしまったというか、学校の中でオンライン文化が残った部分もあったのですが、僕としては思っていたほどやりきれなかったという部分もありました。

小泉先生 1年目にこういった体験をさせてもらう中で、外と繋がりがある先生たちがいると学校現場ってすごく変わるんだなってことがわかりました。もちろん企業側もそういった先生と繋がりを持つことで学校に関わっていきやすくなります。

小泉先生 そういったハブとなる人を作らなきゃいけないなって思って、1年目でももうやるしかないなって。また、僕の後輩達が先生になった時に少しでも働きたいと思える職場環境とか労働環境にしていくためにもそういう風にしていかなくちゃいけないなと思って、当時の校長先生や色んな方に背中を押していただいて取り組み始めました。

前田

めっちゃ色々聞きたいことが出てきました!!

目次

小泉先生の起業の目的

前田

まなびぱれっとの一番の目的は教員の、外との繋がりを作ることですか?

小泉先生

そうですね。ミッションは、「せんせい」と「みんな」が安心して混ざり合う未来をーです。

小泉先生 「外部の人材を活用しながらやっていきましょう」とか「先生もっとどんどん外に出て行きましょう」って話しってよくあると思うんです。でも「いうてそこに行く前にそもそも先生と外部混ざりあってなくね?」って、そこの人材とそういう場所を作ることがまずスタートだよねってところでオンラインコミュニティを運営しています。

小泉先生 2022年5月からは大幅にアップデートさせていただいて、ハブとなる人とそういった場所を育てていきます。

小泉先生 1年目の先生に向けて半年間伴走するプロジェクトも立ち上げさせていただきました。どういった経緯で始まったかというと、僕自身も一緒にやっているメンバーも教員1年目はすごく大変でした。そして教員の成り手も今不足しています。

小泉先生 「成り手は少ない。でも1~3年目の心の病は多い。」という状況でもう最低じゃないですか。

前田 wwww

小泉先生 そういったこともあって、先生たちの労働環境を外から支援するかたちでボトムアップしていこうという活動も行っています。

なぜ社団法人として起業したのか

前田

社団法人という「箱」にされた目的はどこにあるんですか?

小泉先生 一つは「株主のためにある組織ではない」というところです。僕たちの団体は決して株主の利益のために動きたいと思って立ち上げたわけではないというところがひとつ。

小泉先生 二つ目は、事業をする際にNPO法人にするか一般社団法人にするか、それとも個人事業主としてやっていくかという選択になりました。個人事業主の場合、一つ一つの事業に対して公務員の兼業届けを出さなければならないとなると、運営していく面で負担が大きくなってしまうと考えました。法人という箱があることによって法人の役職を持っているというかたちで活動をまとめることができます。

小泉先生 NPOと一般社団法人の違いについてですが、NPOは端的にいうとお金を払えばだれでも役職になれてしまいます。一方で一般社団法人は公共の利益のためにそういった人たちが集まっていくものです。株式会社が株主のためにあるとすれば、一般社団法人はその社会的意義のために存在している形態になります。

小泉先生 僕たちとしては先生と先生じゃない人が混ざり合って教育をボトムアップしていくことや、若い先生たちがより活躍していける未来のお手伝いをしていくのが僕たちの存在意義だと思っています。その目的のために「一般社団法人」というかたちが最もフィットしたということです。

教員の起業(社団法人設立)に再現性はありますか

前田

小泉さんのように現役教員が社団法人を作って起業することに再現性はありますか?

小泉先生

不可能ではないと思います(苦笑い)

小泉先生 ここで「再現性があります」ってかっこいいことを行った方が良いと思うんですけど…。けっこう無茶やってるなって思います、自分でも。

小泉先生 日程どうこうという話ではなくて、教員としてベストを尽くす生活をおくる中で仕事を効率化しようという考えがないわけではないです。業務の効率化はある程度しつつ、でも全力で学校の先生としても働きながら空いた時間を外部での活動に当てています。

小泉先生 僕は学校を出れば頭を切り替えられるようになっていますが、ずっと学校のことを考えていたい人からするとしんどいじゃないかなと思っています

前田 なるほど。「考えたい人」と、あと「考えちゃう人」にとってはしんどそうですよね。

小泉先生 そうですね。外部での活動があることで「考えちゃう人」が考えなくなることはあるのかもしれないなと思っているところはあるんですけど…。でもやっぱりそういった部分では少し器用さみたいなものというか、慣れるまで大変だとは思います。あと若手に対して言うと率直に仕事に慣れるのが大変だと思います。

小泉先生 ただ僕の周りには1年目に採用された瞬間から赴任した学校に「私、理事をやります。」って言った人がいまして、「いや、この人もバケモンだな!」って未だに僕も思うんですよね。教員になってから理事をやっている期間しかないんですよ(笑)

小泉先生 そういう人も見ているので、不可能ではないと思います。僕の周りにも何人かいるので。ただ、それなりの熱量や覚悟は必要だなと思います。社団法人という箱を持ったからこそ、中途半端にはできなくなってしまったなというのは間違いなくあります。

前田

そっか。放置していると潰れちゃうわけですもんね。

小泉先生

そうです!ただ借金になります。

小泉先生 税理士さんへのお支払い、ロゴマーク代、印鑑、登壇してくださった方へのお礼、バーチャルオフィスの費用、税金など、そういったものは絶対に発生します。それを無理なく、誰の負担にも、自分の負担にもならず運営していくためには教員とは別の脳みそを持たないといけません。そういう意味では熱量や覚悟の他に、学び続ける覚悟も必要かもしれません。

今後の展望

前田

今後のまなびぱれっとはどうなっていくんですか?

小泉先生

若い教員じゃない人が若い教員を支える循環ができたらいいなと思っています。

小泉先生 先日も元大空小学校長の木村泰子先生とイベントをさせていただいたのですが、それも結局木村先生の「若い人を応援したい」という想いがあって実現しました。それ以外にも若手の研究者であったり、地域で活動している団体であったり、専門的な方たちに学びを提供してもらっています。あとは運営が企画する「ボードゲーム×教育」の勉強会があったりとか、高校生とリアルをぶっちゃける会があったりだとか。

小泉先生 そういうイベント・コンテンツを持続可能なかたちでオンラインサロンでは作っていけたらいいなと考えています。月額1000円くらいにはなるんですが、若手じゃない先生にとっても有意義な内容で、「先生向け」という言葉では語れないくらい素敵な場になっています。

小泉先生 そういったなかで「学びながら混ざり合っていく」そんな場所を作っていけたらいいなと考えています。それをできるだけ多くの人に届けていきたいです。

現職の公立教員の起業、まとめ

この記事ではまなびぱれっと代表の小泉先生に社団法人で起業した経緯やその再現性についてお聞きしました。

現役教員が社団法人で起業する際のポイントは…。

  • 熱量と覚悟が必要
  • 経営者としての脳も必要
  • 学び続ける姿勢
  • 会社という箱を持つと責任が増す
  • 時間のマネジメントは必須だけど楽しそう

だということがわかりました!!

前田

小泉さんありがとうございました!

小泉先生

ありがとうございました!ぜひオンラインサロンに遊びに来てください^^

まなびぱれっとのSNSは以下よりチェックしてください

今回掲載させていただいた内容は1時間近くに及ぶインタビューのほんの一部です!

インタビューの全編はページ上部のYoutubeリンクからどうぞ!

1年目から社団法人の開業…半端じゃないです!

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この記事を書いた人

教員の複業について日本で一番詳しい者です。
学校の内外を往還する先生を研究実践するNPO「越境先生」代表。
教育系複業家。
現職:任意NPO代表&SchoolTech企業社員&個人事業主/
過去の職業:複業&小学校非常勤←中学理科教諭←教育大←吉本新喜劇 |

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