公務員の副業・兼業

教員(公務員)がYoutubeで発信してもいいの?【登録者6000人の教員が解説】

配信したい先生

公務員だけどYoutubeで発信してみたいな。懲戒とか大丈夫かな?あと身バレするかな?…したらやっぱマズいよな。。。

こういう疑問に答えていきます。

正規の教員だったころに6000人の登録者を集めた経験があるので、信憑性はそれなりにあるはずです。

この記事でわかること

  • 教員(公務員)がYoutube発信してもいい根拠
  • 身バレリスクとどこまで露出するか
  • 教員(公務員)がYoutubeの収益化を目指すための具体策
  • 教員(公務員)Youtuberをやってみて失敗だったこと

結論:教員も公務員もYoutuberやってもOK!

結論からいうと教員(公務員)がYoutubeで発信すること自体は問題ありません

以下のことを守っていれば特に許可をとらなくても大丈夫です。

地方公務員法を守る

  • 信用失墜行為の禁止
  • 守秘義務
  • 本業の最中にやったり本業に支障が出るのはNG


許可なしの収益化はNG(営利企業への従事の制限)

地方公務員法で服務に関する禁止行為が明記されています。

また、同じく稼ぐのを目的とした仕事全般を無許可でやってはいけないと定められています。

マサムネ

赤字で利益出てなくても黒よりのグレー。

税法上で考えるとたとえ広告収入を受け取ったとしても、機材や編集ソフトの経費が上回っていれば「利益なし」ということになります。

僕も最初はこれでこじつけて「営利を目的としていないもんね」って言おうと思っていましたが、これも無理筋っぽいかも。

あくまで税法上の解釈なので。

当時色々調べました。

収支がマイナスになろうが収益を受け取った段階でギリギリアウトになりそうです。

教育公務員の場合、教育に関する内容なら許可される可能性

公務員の中でも教員には特別なルールがあります。

教育公務員特例法17条で、教育に関する内容であれば許可を得たうえで給与を受けて兼業することが認められています。

教育公務員は、教育に関する他の職を兼ね、又は教育に関する他の事業若しくは事務に従事することが本務の遂行に支障がないと任命権者(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第三十七条第一項に規定する県費負担教職員については、市町村(特別区を含む。)の教育委員会。第二十三条第二項及び第二十四条第二項において同じ。)において認める場合には、給与を受け、又は受けないで、その職を兼ね、又はその事業若しくは事務に従事することができる。

教育公務員特例法第十七条

講演や執筆、その他大学での講義をしている先生がいますが、あれはこの法律がもととなってのことです。

Youtubeでの発信に関しても同様に許可がおりる可能性はあります。

一部自治体での兼業許可の流れ

生駒市や神戸市では地域貢献活動などに従事する場合、許可を得たうえで兼業することが認められています。

発信内容を地域貢献活動に関連付けられるものであれば許可が出る可能性はあるでしょう。

具体的な発信内容の例を記事の後半で提案します。

収益化の許可がおりるかどうかは自治体の裁量

個人的につながりのある先生方に色々情報収集してみると、同じような内容なのにある自治体では許可が出たり、一方で別の自治体では許可が下りなかったりとバラバラです。

世の中の流れにルールがついてきていないってことですね。

場合によって、あまり教育に関係なさそうなことも、顔出しなしという条件のもと許可されている人もいるようです。

事なかれ主義の行政担当者とかもいそうなので、そういう場合は教育に関する内容でもNGが出るかもしれませんね。

教員Youtuberの収益化に関する根拠がもう少し詳しく知りたい人は、もちおさんのブログが根拠もわかりやすかったので一度見てみるといいかもしれません。

教員(公務員)のYoutubeチャンネルでどこまで露出していいか

全部出しちゃっている人もいます。

えざわ先生はYoutubeの活動を始める前から書籍なども多数出版されているので、許可のハードルは初めての人に比べて低かったのかもしれません。

もちろん学校にも伝えたうえで発信されています。

顔出し実名でやるなら、収益化なしでも先に管理職の人などに言っておいた方が良いかもしれませんね。

マサムネ

僕が正規公務員のときは顔出しなし匿名の声のみ出演でした。

本業と関係なさすぎるからか、6000人とかになっても特に誰にも気づかれませんでした。

友人にも言いまくっていましたが収益化していないので告発もされていません。

コンテンツの内容も公務員として特に問題のある発信の仕方はしていませんでした。

だからもしかしたら誰かは気付いていたけどわざわざ声をかけられなかった…とかかもしれません。

バレてもやましくない状態にしておくのは当然ですが、身バレしたくないならあえて言いふらさなくてもいいですよね。

僕は普通にSNSをやっているだけというていにしておきたかったので顔出しはしていませんでした。でも「別にいつバレてもいいや」くらいに思っていました。

そのうち許可を得たうえで事業を横展開していこうと目論んでいましたね。

教員(公務員)がYoutubeの収益化を目指すための具体策

僕の予定していた戦略を例にとってご紹介します。

海釣りチャンネルで兼業の許可申請

登録者1000人再・生時間4000時間達成

近隣の海での動画を増やす

近海の生物に関する動画も作成

動画をもとに海辺の清掃イベント開催、配信

稚魚の放流事業などにも取材、動画配信

釣り文化推進、地元の海の生態の紹介という切り口で許可申請

こんな感じだと許可をする側もしやすいのかなと思います。

教育公務員は「教育に絡めた内容」、一般公務員は「公益性の高い内容」がポイントです。

僕は申請する前に退職しちゃいましたけどね。

だから皆さんには現職中にぜひかなえてほしいです!!

教師が教育に絡めるなら色々できそう

ゆくゆくは兼業の許可を見越していくのであれば、教育に絡めてこんな具合に発信内容を選べばいいかもです。

教育に関する発信の例

理科:化石の発掘チャンネル
美術:地域の建築物の模型作るチャンネル
家庭科:クレジットカード・ローンなどの仕組み解説


上記内容で動画配信をしておき、収益化できるタイミングで許可を取りに行くのが一番きれいなやり方かなと。

自分の教科に結び付けたり、地域貢献活動にリンクさせやすいものを選んだりすると、後々許可を得やすそうですね。

ちなみに兼業届けは各自治体でそれぞれ様式があることが多いみたいです。

許可をお願いしに行きやすいように校長先生との関係は円滑にしておく必要がありそうですね。

現役教員(公務員)Youtuberをしてみて失敗だったこと

せっかくなので僕のジャンル選びの失敗も共有しておきます。

一番失敗だったのは何も考えずにそのときハマっていたこと、すなわち「釣り」を発信し始めたことです。

マサムネ

それの何がマズかったのかは以下の通り。

釣りYoutubeのデメリット

  • お金がジャブジャブ失われていくw
  • 時間がかかる
  • ボウズだとコンテンツとして成立しない
  • 普通の動画より編集に時間がかかる

やる前に気付けよって感じですね。

釣りじたいは楽しいから大好きです。

しかし事業としては原価率が高過ぎました。

時間と体力を使う上に機材・交通費・道具代がべらぼうに高いのです。

さらには小さい子どもが連続して2人できたので育児との親和性も最悪でした。

もう少し子供が大きくなってきて、経済的に余裕が出てきたらまた遠征に行きたいと思っています。

僕の失敗を踏まえて、時間やお金がかかる発信はチョイスしない方が良いです

「発信しなくても買う必要のあるもの」を材料にするならギリOKです。

それでも費用をある程度かけていると方向転換したくなった時に損切りするのがためらわれてしまいます。

できればほとんど元手がかからない発信をしたいところですね。

まとめ

教員(公務員)がyoutube発信するには、、、

  • 収益化オフで地方公務員法厳守
  • 身バレしても大丈夫なクリーンなコンテンツ
  • 声くらいなら出してもそうそう身バレしない
  • 後に兼業許可を得やすそうなジャンルをチョイス

このあたりのポイントを押さえたうえで発信していくことをおススメします^^

地道に続けてマネタイズできるようになったら堂々と兼業許可をとればいいかなと。

広告収益以外にも何らかの事業ができるかも!

発信自体はめちゃくちゃ自己研鑽になるのでぜひやってほしいです。

応援してます!!

なんかあったらDMください^^

マサムネのTwitter

ABOUT ME
前田ひろあき
教員の複業について日本で一番詳しい者です。 学校の内外を往還する先生を研究実践するNPO「越境先生」代表。 教育系複業家。 現職:任意NPO代表&SchoolTech企業社員&個人事業主/ 過去の職業:複業&小学校非常勤←中学理科教諭←教育大←吉本新喜劇 |