教師のセカンドキャリア

【公立教員から独立】非常勤×フリーランスになって2年が経った状況と心境【ライフスタイルが激変】

色々と思う教員

非常勤講師×個人事業主の働き方に興味あるな。でも生活とかメンタルとかその後のキャリアとかどうなるのかな。先に始めている人に聞きたいな。

こういった疑問に魂を込めて答えていきます

この記事を書いている僕(前田ひろあき)は

  1. 元公立中学校教諭(当時から兼業)
  2. 退職&開業してまる2年
  3. 個人事業主×非常勤講師(2カ月前まで)
  4. メンタルは強くない
前田ひろあき

退職し非常勤になって2年経った今の状況を共有しておきます。

って感じで生の状況をお届けします。

💡この記事でわかること💡

  • 独立非常勤から2年経った者の経済状況
  • 独立2年後の働き方と生活様式
  • 独立2年後のメンタル

退職して半年ごとにアップしている記事の第4弾です。まる2年でめちゃくちゃ劇的な変化が起こるこの回。半年ごとに追っていただいても面白いと思うのでよかったらバックナンバーも読んでみてください。

あとこの記事、広告など貼っていますがいただいた収益は先生方の兼副業の研究実践のために活用させていただきます。(きちんと法にのっとって兼副業できるよう色々動いています。)

それでは、この記事がキャリアに悩む先生方のちょっとした参考になることを祈って。

非常勤×個人事業主になってまる2年が経過した今何してる

実は非常勤講師は2023年の3月でいったん退職しました。正規の中学教員を退職した後、2年弱続けました。今は何をしているかというと。。。

  1. 任意団体の代表
  2. 個人事業主
  3. 会社員

大きくこの3つです。

任意団体というのはコチラの活動から派生したもので、教員の越境全般を研究開発するためのものです。研究実践する傍らNPO法人化しようと少しずつ進めています。

個人事業主で何をしているかというと、Film Education Labのアンバサダーとして活動したり、自分の発信まわりの収益だったり、ウェブ制作の依頼を単発でたまに受けたり…といった具合です。色々しています。

会社員ということで、教育系IT企業でほぼフルリモートの正社員としても働いています。(某有名な教育企業の系列です)すごく良い会社ですし、どんな会社にいるかぜひお伝えしたいのですが何か問題が起きてもアレなので念のため伏せています。興味ある方は直接聞いていただければ。

ここで強調したいのは、キャリアパス的にヤバそうな自分でもきちんとした企業にキャリアチェンジできた、ということです。自分自身としては自分を「複業家」だと位置づけているのですが、それでも勇気が出ました。

私のキャリアのヤバそうな点としては、新卒で中学教師→33歳になる年に退職して非常勤×個人事業主になり2年活動したという流れです。

なぜ正社員にもなったかは後半でご紹介しますね。まずは半年ごとの記事でご紹介している生活の実態をご紹介していきます。

非常勤×個人事業主になってまる2年経過した収入

ありがたいことに教員時代の年収を超える見込みです。

  1. サイトやYoutubeなどの広告費・・・3000円くらい
  2. 個人事業まわりの収益    ・・・3~10万円(変動多め)
  3. 会社員の給料        ・・・ウン十万円
  4. その他細かな色々

合計50~60万円

だいたい安定して50万円ちょいくらいで、瞬間最大風速的に60万円を超えることもある…とそんな感じです。
退職したのが2021年の5月で、2022年の12月あたりから急激に伸び始め、2023年4月に爆発しました。

正直なところ個人事業を伸ばすコツのようなものを掴みつつあったのですが、今後の自分のやりたいことなどを加味してフルタイムの会社員の属性を得ることを選びました。我が家は子どもが小さいのですが、さすがに子育てしながらフルタイムで働き任意団体もやっているとなると、どうしても個人事業は縮小せざるを得ませんでした。個人事業周りに関しては色々縮小させました。

何よりうれしいのは、個人事業、自分の発信、任意団体、会社員、どの属性においても教師だった自分の経験を活かして働けていることです。2年間は本当に家族にも負担かけたし不安だったしキツかったのですが、信じて続けてみて本当に良かったです。ここからさらに進みます。

非常勤×個人事業主になってまる2年経ったメンタル

もはや非常勤でもなんでもなくなってしまった今、メンタルはかなり安定しています。
お金に関する悩みから解放されるのはやはり大きい。自分のすべきことに集中できる感じがします。

非常勤と個人事業主の時は仕事に対するストレスはとても低かったのですが家計に貢献できていない感じが辛かったです。
2023年4月に会社員になる直前、個人事業が伸びつつあったのでそれはそれでよかったのですがやはり4月以降は家計に対する心持は全然違いますね。

今度は時間が無くなってしまったのでいかに自分のすべきことをやっていき子育てにもコミットするか、ということがポイントになります。

なぜ教育系IT企業の正社員になったのか

企業に入った大きな目的は以下の通りです。

  • 事業会社で得られる技能を身に着けたい
  • 自分のブランド価値を高めたい
  • 収入も上がる

まず、任意団体を作ったと書いたのですが、この団体は教員の複業を研究するためのものです。私自身が教員時代にもっと自由に自分を表現したかったとの思いから、このHPでも発信を続けてきましたが、同じ気持ちの人は結構多い。且つ教員の複業を当たり前にすることで、学校教育に新たな風を流し込むことができるのではないかと考えてもいます。

そんなこんなで任意団体を作ったものの、どうやら法人化した方が良いことがわかってきました。様々な施策をしたいとき、教育委員会と連携したいときに、任意団体では弱いのです。団体としての信頼性がない。そこで法人を立てようということになりました。しかし、私、法人の経営の仕方なんぞ知らんのです。

組織の作り方、お金の集め方、経営の仕方、他組織との折衝。
何もかもやったことがなく、持続的に人生をかけて先生の複業の問題に取り組むだけの能力が私にはありませんでした。

そこで「営利企業、機会があったら行ってみたいな」と思うようになったのです。

ただそれが飲食業界とか不動産業界とか、全くの異分野だと意味がありません。
きちんと私のしたいこと(教員の複業解禁)のミッションを棄損せず、ビジョンに共感できる会社に入る必要がありました。それが運よく叶ったということです。
また、なんだかんだで私が説得しようとしている人たちはある種の権威に対して信頼を寄せるフシがあるように思います。

つまりただの誰かよくわからない人が「先生の複業解禁!」と叫ぶよりも、「正規の中学校教員と教育系のIT企業でキャリアを磨いた人が、満を持して教員の複業解禁に挑む」の方が、説得力が増すと考えています。打算的ですが、目的を果たすためには大事なことだと考えています。

お金の問題については常について回ります。
非常勤と個人事業主を続けていたとしても、恐らくあと1年くらいでもう少し収益も伸ばせるようになっていたのではないかと思いますが、それでもきちんとお給料をもらえるのはありがたいことです。
私にはあまり個人でお金を稼ぐ能力がなかった、、、というかそこに興味を持てなかったなと2年を振り返って思います。お金儲けのためのムーブを独立させるのではなく、できれば自分のミッションを果たしていく中で人を助けて対価も得たい。つまり教員の複業解禁=私の生業になってくれると一番いいのですが、それはまだこの社会で誰もやったことがないことですし、ビジネスの経験のない私が0から「やりたいこと=生業」の状態を作るのは至難の業だということに気付きました。

そういった考えを総合し、スキルアップのため、自分のブランド価値向上のため、家計を守り安定させるために会社員になることを選択したということです。もちろん会社のミッションに共感していますし、自分の提供できる価値を最大限に貢献したいと考えています。

どのようにして会社員になったかはまた別の記事でまとめられたら、と思っています。

まとめ:非常勤×個人事業主を始めたらこうなった

非常勤×個人事業主になり2年経ったら

  • 会社員
  • 任意団体代表
  • 個人事業主

という状態に転生しました。

任意団体は法人化して本格的に先生の複業を調査研究実践していこうと考えています。
個人事業に関しては時間がなかなか取れない中ですが、細々と継続中です。
会社員としては、今後自分がどれだけ伸びることができるか楽しみです。
企業人としての技能を身に着けることで、法人を作り日本の先生の複業を解禁させる試みを拡大させていきたいと思います。

以上、参考になりましたでしょうか?

引き続き追っていただけますと幸いです。

※この記事は2023年5月現在の状況をまとめたものです。

ABOUT ME
前田ひろあき
教員の複業について日本で一番詳しい者です。 学校の内外を往還する先生を研究実践するNPO「越境先生」代表。 教育系複業家。 現職:任意NPO代表&SchoolTech企業社員&個人事業主/ 過去の職業:複業&小学校非常勤←中学理科教諭←教育大←吉本新喜劇 |