中学校の先生ってどれくらい給料もらっているのかな?リアルな給料明細とか見てみたいな。
こういった疑問応えていきます。
この記事を書いている僕(マサムネ)は
- 元公立中学校教諭(在籍8年、理科)
- 小学校非常勤×個人事業主
- 教員の制度に関する記事多数
- ファイナンシャルプランナー
- 今は学校の先生に兼業をさせるのが仕事
毎日学校の先生のことばかり考えています。
って感じで、ガッツリ中学教員だったうえにお金と教員の制度に詳しい僕が自分の給料明細も公開しつつ、データや制度をもとに解説していきます。信頼度は抜群です。
💡この記事でわかること💡
- 教員のリアル年収と手取り
- 教師の給料は高いのか低いのか
- 教給料面から考えて教師になるべきかどうか
記事を最後まで読んでもらうと、中学教師の給料事情について中学教師本人より詳しくなってしまいますが、悪用しないであげてください(笑)
中学教師の給料のリアルをお伝えしたうえで、中学教師になりたい人がお金の面をどう考えればいいかということも提案していきます。
結論:月収約37万円・手取り約30万円(32歳、9年目)
リアル月収は36万7840円でした↓↓。
写真の明細から税金・社会保険料などをもろもろ引かれて、手取り月収は約28万円ほどです。
ここにボーナスが加わるので年収は約600万円、手取りは490万円くらいです。
ボーナスは6月と12月に必ずもらえます。
差し引かれる前は70万円くらい。
採用される自治体によってそれなりに差はあります。
また、子どもや配偶者などを扶養していると手当が増えます。賃貸に住むとそれもまた手当てが増えます。
ちなみに僕はこの当時子ども2人、休日の部活動はなし、持ち家、妻もフルタイム、という状況でした。
教師の給料は、基本給と各手当の合算によって決まります。
家族構成など、それぞれの環境に応じて各手当が増減するわけですね。
ちなみに部活動の手当てや賃貸に住んでいる場合に支給される住居手当もあれば額面年収は640万円を超えていたはずです。
中学教師の給料の内訳ー各手当解説ー
では各種手当をご紹介します。
細かな金額は自治体ごとに異なる場合があります。
基本給
基本給は級や号給というランク付けによって決まります。
このランクは採用前の社会人としての経験や勤続年数などを加味して自治体ごとに決められていて、若いうちは1年に1回昇格していきます。
僕の場合は勤続9年目の32歳時点で基本給が30万円に到達しました。
育休を挟んでいなかったらもしかしたらもう少し早く到達していたかもしれません。
扶養手当
自治体による差はそこまでないと思いますが、扶養に入っている人数が多いほどたくさんもらえます。
子ども1人につき1万円程度で配偶者は数千円。
我が家は子ども2人のみ扶養なので2万4千円の手当がついていました。
地域手当
配属先地域の物価や特殊性を加味して加算される手当です。
自治体によって差はありそうですが、めちゃくちゃ都会だったり反対に離島だったりすると多くもらえるようです。
僕は約3万9千円でした。
住居手当
賃貸に住んでいる職員に支給される手当です。
細かい規定は自治体により異なるようですが、概ね最大2万7千円ほどもらえる自治体が多そうです。
ただし、勤務している自治体以外の地域だと減額されたりします。
僕は持ち家だったので0円。。。
実は教員は賃貸に住んでいる方がお金の面ではお得です。
一方で住宅ローンは多業種と比べて審査に通りやすい。
値上がりしそうなマンションを少し背伸びして買って価値が上がったら売却…。という作戦も使えます。
実は僕もマンション購入して値上がりを経験しました。
教員の住宅投資に関してはコチラの記事をどうぞ。
教員特別手当
1972年に優秀な人材確保のためにつくられた手当です。
僕の場合は約4100円でした。お金は大事だし4000円をバカにするつもりはないけどあんなに残業して4100円(; ・`д・´)
最大8000円くらいまで増えるみたいですがあまり期待できません。
というのも設置当時と現在では物価指数が倍ほど違います。
古くなってしまった制度ということですね。
部活動手当
休日に4時間部活をすれば3000円もらえます。1日部活するとお金はなしで代休になります。(とれない)
この仕組みは自治体によります。
月4回休日に部活すれば12000円もらえるという感じです。
基本的には練習試合の交通費や他校が来てくれた時のお茶代に消えていきます。
時給で換算すると750円なので現代のコンビニバイトの人より安いです。
ただ3000円と言えど結構地味に家計には効いてきます。でもきちんと申請しないともらえないんです。
めんどくさいから申請していないっていう先生けっこういましたけど、年間にすると144000円ですから、部活をやっているなら絶対申請した方がいいですね。
特殊な手当て
宿泊行事や災害時の避難所開設など、普段と異なり且つ勤務時間外の労働には多少手当がつきます。
中学校教員の闇、実は時給633円
時給633円というのは僕が1年目の中学教員だったときの数字です。
計算方法は以下の通り。
- 1年目の手取り年収270万円
- 年間の労働時間4264時間
- 270万円÷4264時間=時給633円
中学校は部活動があったからですね。
しかも僕が初任だった2013年は最も活動量が多かった時代ではないでしょうか。
今後地域移行が進んで改善されることを願っています。
平日は15時間くらい勤務して休憩なし、休日も7~8時間は平日に積み残した仕事と部活の練習をしていました。
往復に2.5時間かかっていたのでそれを含めちゃうと時給は535円くらいでした。よく辞めなかったな(笑)
教員の年間休日数の記事に詳しくまとめているので気になる人は読んでみてください。
中学教員の給料は今後どうなっていくのか
中学校教員の給料は今後横ばいになるか微減していくことが予想されます。
根拠としては…
- 2022年現在民間の給料が過去30年間横ばい
- 公務員の給料は民間の平均に連動する
- 社会保険料などは増額されているので手取りは減っている
- 実際に教員の平均給料も横ばい
- だから手取りは減っている
ってな感じの残念な結果です。
今後上がっていく可能性があるとしたら日本の景気が爆発的に良くなったらあり得ます。
が、基本的に経済成長は労働人口の数に比例します。
少子化の国なのであまり期待できないと思っておいた方が良いでしょう。
教員の今後の給料について詳しく知りたい人は「教員の給料は今後どうなる?教師が豊かに生きるための具体的戦略」の記事をどうぞ。
まとめ
今回は30代中学教師のリアルな月収や年収について解説しました。まとめると、
こんな感じのイメージです。
公務員である教師は税金がとられ放題なわけですから、お金の知識をしっかりとつけていけば手取りを増やすことが可能です。
お金の知識がないだけで年間100万円以上失っている可能性もあります。
僕がそうでした。
しかし工夫によって取りこぼしは最小限にできます。
収入を少しでも増やしたい人は↓の記事をどうぞ。
実際の拘束時間はかなり長いので時給にしてしまうとかなり過酷な結果になります。
実は30代だと非常勤講師の先生に手取りの時給では負けてしまいます。。。という内容を以下の記事に書いています。
また、退職金について気になるという方は次の記事も読んでみてください。
教師は持続可能な職業ではなくなってきたというのが僕の正直な印象です。
しっかりと知識をつけて、共に今後の世の中の激しい変化に対応していきましょう^^
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