教員の年間休日数ってどうカウントするんだろ。企業と比べて少ないのかな?正しく比較したいな。
こういった疑問に答えていきます。
この記事を書いている僕(マサムネ)は
- 元公務員(中学教員)
- 妻も公務員
- 休暇制度しっかり活用
- 今は会計年度任用職員&個人事業主
- 公務員の福利厚生の鬼
規則と実体験をもとにお伝えするでん。
って感じで生の情報をお届けします。
💡この記事でわかること💡
- 教員の年間休日数の概要
- 年間休日の数え方と民間との比較
- 小中学校教員の休日の実態
記事を最後まで読んでもらうと、年間休日数の数え方が分かり民間と比較した実際の休日数が掴めます。
早速みていきましょか!
小中学校教員の年間休日数は130日
結論から言うと小中学校の年間休日数は130日ということになります。
転職サイトなどを見ると120日以上の会社はホワイトとされているので小中学校はとてもホワイト!
…ではないですよね。
中学校の場合ここに週1回の部活動が加わると40日程度は休日が減ります。
つまり普通に部活をやると年間休日は90日に。
急にブラックに見えてきました。
年間休日数のカウントのしかた
年間休日105日、年間休日120日、年間休日130日、などなど一般的にはこういった形で求人に記載されています。
表にすると↓のようになります。
週休2日 | 105日 | 少なめ |
土日祝休み | 120日 | 休み多め |
土日祝+α(公務員もココ) | 130日 | 休みかなり多め |
リクルートなど | 145日 | 神 週休2.8日 |
これとは別に年次有給休暇や各種会社規定による特別休暇が設定されています。
年間105日の休日というのは、ざっくりいうと労基法で定められた最低ラインです。
これは職場ごとに定められた公休のことで、ここに有給休暇や他の休暇などは含みません。
さて、年間105日の休みというのはどのくらいのものなのでしょうか。
1年間は52週と1日ですので、年間休日数105日というのは「週に2日間きっちりと休みがあるよ」という状態のことです。
逆にいうと「あれ?祝日どこいった?」となりますね。次に年間休日数120日を見てみます。これはもう単純に「土日祝休み」ということです。
2020年の土日と国民の祝日を合算すると年間119日となります。
これに年末年始の12月31日~1月3日も公休で足し合わせると122日となります。
年間休日数118日~125日くらいの企業が散見されますが、これは「土日祝休み、多いところは年末年始とお盆も」という公休の数になります。
さて、最後に年間休日数130日以上とはどういうことでしょうか。
土日祝と年末年始の31日・2日・3日を足し合わせても年間休日数は122日です。
恐らくはここにお盆休み5日間+年末年始も+5日間の公休、さらにはゴールデンウィークなどの飛び石連休を埋め合わせる公休などを設定することで130日以上となっていると考えられます。
こういった企業はさらにバースデー休暇や夏季特別休暇など別で有給の休暇が設定されていたり、年次有給休暇を消化するよう奨励してくれたりします。こうなるともう抜群のホワイト企業です。。。
年次有給休暇や出産休暇は人によって取得可能日数が異なるため年間休日数には含みません。ちなみに年次有給休暇は労働基準法によって労働者に与えることが義務付けられており、職種による差はあまりありません。
勤続年数による違いや、企業によっては割増しで設定している場合などがありますが、最低日数に関してはどの業種も基本的には同じです。
勤続6年半以上で年間の年休日数が20日付与されますが、そういう意味では公務員は恵まれているかもしれません。普通に1年目からがっつり20日付与されています。さて、最後に公立の小中学校の年間休日数を見てみましょう。
公立小中学校職員の年間休日数
部活動や地域の行事で実際は出勤していること等はいったん置いておいて、制度上の公休のみカウントしてみます。
土曜授業などが設定されている自治体は別として、基本的には土日祝休みですので119日間の休みがあります。
また、これとは別に年末年始とお盆休みに3日間ずつ閉庁日が設けられているのが一般的です。
そして夏季には夏季特別休暇というものが5日間設定されており、こちらは必ず取得するようにという通達が来たりします。全てを合算すると119日+6日+5日=130日となります。
バースデー休暇などはありませんが、結婚休暇や介護休暇、生理休暇、出産介護休暇、病気休暇、子の看護休暇など、自治体によって違いはありますが手厚い有給の休暇制度があります。
やったぜホワイト企業!!ということで、我々はめでたくホワイト企業に勤めていることが判明しました。めでたしめでたし。。。。まぁめでたくない(笑)
教師の休日数の現実
実際のところ学校の先生はこんなに休めません(笑)長期休業中は比較的休みやすくはありますが、それでも3年目以降の教師は基本的に年休を次年度に繰り越している人がほとんどだと思います。
一般的な中学教師の実際の休日数を割り出してみましょう。
概ね土日のどちらかは部活動をします。すべての土日のどちらかに部活があるわけではなく、テスト期間や長期休みも加味して、「土日セットのうち、70%はどちらかの日に部活をしている」と設定してみます。これに付随して、祝日の3割も部活に充てていると仮定してみます。(中日の祝日は部活が入りやすい、大会引率が入るなどの理由から)
土日セットは年間52回あるので、×0.7で約36日。
年間祝日数16日×0.3=約5日我々の公休から実質勤務しているであろうこの日数を引くと・・・
130-36-5=89日ということになります!
ブラーーーーーーーーーーーーーック!!!!!!!!!!!!!
普通の企業が労基署から怒られる最低日数の105日より16日も少ない!!!
世の中で保障されているいる休日より2週間以上少ないわけです。今回の概算は、昨今の情勢を受けて部活を縮小しているであろうという一般的な中学教師を対象に計算してみました。つまり相当甘く見積もっているということで、この数字より過酷な状況の教師はゴロゴロ存在します。まさにブラック企業ですね。
他の職種ももしかするとサービス出勤などがあるのかもしれないので何とも言えませんが、このあたりの数字を頭に入れつつ自分の働き方と向き合う必要があるかもしれません。
転職先企業が年間105日しか休みをくれない最低限休日数の企業だとしても、数字通りに確保されているのであれば公立の中学校よりは良い労務環境だと言えます。一方で自分の人生の時間、ひいてはその時間が生み出す余裕によって他者貢献できる可能性をしっかり守っていくために学校にはっきりとNOが言える人であれば、学校でも年間休日数130日を達成して超ホワイトに働くことができるかもしれません。
私もそのあたりのことを加味しつつ、今後の自分の生き方を適宜考えていきたいと思います。
私はフリーランス兼非常勤講師として働いていますが、様々な可能性を模索するための転職活動は一度経験してみるべきだと考えています。
というより自分が経験してよかったと考えています。
今のところ一般企業に転職はしていませんが、自分の労働市場における価値が確認できたこと、労働条件を比較検討し見つめ直せたこと、これらは大きな収穫でした。
年間休日数が120以上の起業もそれなりにあります。
あとは自分の仕事観や価値観を見つめなおすことが重要です。
転職活動をすることによって、教師という仕事の良さを再確認できるかもしれませんし、職場でもう少しわがままにふるまえるようになるかもしれません。
どうしても転職ならそれもいいですし、もう少し堂々と自分を休めてみようというのならそれでもいいと思います。
なにせ、まずは自分にしっかりと休息をさせてやる。
ここにフォーカスした優しい職場が増えるといいなと思っています。
コメント