公務員向け記事

公務員の年休まとめー日数・繰り越し・取りやすさ・なくなったらどうなる?

公務員

公務員の有給休暇ってどうなってるんだっけ?仕組みについて改めて知りたいな。

こういった疑問に答えていきます。

この記事を書いている僕(マサムネ)は

  • 元公務員(中学教員)
  • 妻も公務員
  • 年休や育休を正しく使いまくり
  • 今は会計年度任用職員&個人事業主
  • 公務員の福利厚生の鬼
マサムネ

法令と実体験をもとにお伝えするでん。

って感じで生の情報をお届けします。

💡この記事でわかること💡

  • 公務員の年休制度の概要
  • 実際の取得の様子と年休以外の休日
  • 年休まわりの生々しい情報

この記事を最後まで読むとあなたも年休制度の鬼と化し、自由な時間を最大化できます。

あと退職前に年休消化もしたのでその辺のリアル体験談も載せてます。

早速みていきましょうか!

結論:公務員の年休は手厚い。年間20日で増殖もする。

年休、正式には年次有給休暇と呼びます。

年間に20日付与されます。

余った分は翌年に繰り越しです。

繰り越せる最大日数は20日なので新たに付与される分と合わせると最大40日になります。

年休ってなんだ

簡単にいうと自由に使えるお休みです。

多くの公務員は土日祝、夏季休暇、年末年始休暇は自動的に休みですよね。

で、年休は

お役所の人

勤務する日のどこでも休んでいいわよ。1年に20回までね。お給料も出すわ。

簡単に言えばこういうことです。

で、余ったら繰り越すので採用から3年目以降には毎年40日ある人も。。。

公務員の年次有給休暇、制度解説

年休制度を調べると難しくて長い文章が色々出てくるので簡単に解説しますね。

本来勤務する日でも自由に取得できる休日のことです。

給料も減額されず出勤したものとして発生します。

また、休んだ日をどのように使うかの指定もありません。

年休が付与される日数、詳細

公務員の年休の付与日数は20日です。

これは新任であろうと20日付与されます。

公務員

労基法だと初年10日じゃなかった?

労基法と公務員の働き方は連動していることが多いですが必ず一致しているわけではありません。

あと初年10日というのも最低付与日数です。

公務員は1年目から20日もらえます。

ただし年休が付与される日が自治体によって違います。

その関係で採用直後は年休3日という自治体も。

年休が付与される日

年休が付与される日は自治体によって異なります。

4月1日や1月1日に1年分の年休を付与する自治体が多いです。

4月1日に付与される自治体では新採の人も20日年休がありますが、それ以外の自治体では月割りになります。

1月1日に年休が付与される場合は新採当初の年休は15日。

公務員

おいおい損してるじゃないか!

マサムネ

安心しろ。1年目途中の1月1日に20日分もらえるから。

その他、大阪市では6月1日に付与されるので新採当初の年休は3日です。

個別に調べてみましょう。

年休の繰り越し

年休が付与される日に前年分を使い切っていない場合、繰り越しされます。

繰り越せる日数は最大で20日までです。

最大20日繰り越し+新たに付与された20日=40日

ということで年休は最大で40日まで増殖するということです。

仮に40日に一切手をつけずに付与日を迎えると20日分は消滅してしまいます。

考えようによっては恐ろしい。

約1か月の平日分、無条件にお給料をもらえる日が消滅しているということですから

年休のとり方

年休は1日単位での取得だけではありません。

半日の取得や時間単位で取得できる自治体もあります。

年休の残り日数の計算がややこしくなったりしますが、ありがたい制度です。

仕事を1時間早く切り上げてお茶して帰る…。も、OKなわけです。

公務員の年休がなくなると…

年休を使い切り、それでも休まなければいけない場合は休んだ分の給料が減額されます。

欠勤した場合の簡単な式

減額される金額=給料月額÷22日×休んだ日数

※給料30万円の公務員が1日欠勤したら1万3000円くらい給料を引かれる。

その人の時給が割り出されたうえで、休んだ時間数の分だけ給料から減額される…。ということです。

どこの自治体でも概ね同じような文言になっています。

一 その欠勤(正規の勤務時間(勤務時間条例第六条に規定する正規の勤務時間をいう。)中に特に承認なくして勤務しなかつた場合をいう。以下同じ。)があつた月におけるその者の給料の月額に十二を乗じ、その額を勤務時間条例第二条に定める一週間当たりの勤務時間に五十二を乗じたものからその月の属する年度における第二十条第二項に定めるものを減じたもので除して得た額(五十銭未満の端数を生じたときはこれを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数を生じたときはこれを一円に切り上げるものとする。)に欠勤時間数を乗じて得た額。ただし、その月の勤務すべき全時間が欠勤であつたとき又は給料から減額すべき額がその欠勤があつた月に対する給料額を超えているか、若しくは同じ額であるときは、その欠勤があつた月に対する給料額とする。

大阪府-職員の給与の支給方法等に関する規則:https://www.pref.osaka.lg.jp/houbun/reiki/reiki_honbun/k201RG00000229.html

欠勤してしまうと皆勤でなくなるのでボーナスにも影響します。

ただ、公務員は年休以外の特別休暇も尋常でなく手厚いのでよほどのことがない限り欠勤にはならないはず。

年休は温存しましょう。

公務員は年休以外のお休みがたくさん

公務員は年休以外にもお休みがたくさんあります。

年間で固定の休日

公務員は基本的に土日祝日はお休みです。【年間約120日】

公務員は年末年始と夏季特別休暇があります。【年間10日】

年末年始は多くの施設が閉庁になり、夏季特別休暇は取得するよう促されます。

トータルで年間休日数は130日!すごい!

手厚い特別有給休暇制度

年休や年末年始・夏季特別休暇以外にも有給の休暇がたくさんあります。

公務員の特別休暇(特休)

結婚休暇、産前産後休暇、育児参加休暇、子の看護休暇、短期介護休暇、分娩補助休暇、生理休暇、忌服休暇など

会計年度任用職員になった今となっては正直むちゃくちゃうらやましいです(笑)

年休以外にも上記の事由があれば給料アリで休めるのです。

公務員時代に、

マサムネ

年休どうせ余ってるから年休使うか。

ってしてましたけど間違いなく特休を先に使った方が良いですね。


公務員は年休を使って何をしているのか

僕のTwitterでこんなtweetがプチバズりしました。

要は「誰でも気軽に年休をとれるようにしたいですね」ということです。

そしたら「年休使ってこんなことしてるよ」と色々返信いただきました。

公務員が年休使ってしていること

自己啓発、京都旅行、デート、婚活、レース、映画、趣味

ってな感じで結構色々やっている人いますね。

ちなみに僕は釣りとか行ってましたね。

おススメの年休の使い方

せっかく給料が安定しているのでお金の勉強とか発信活動、あるいは転職活動あたりはやる価値あると思います。

転職しろ!ってことではなく、活動自体が自己研鑽になって誰にでもおススメできることだからです。

自分の市場価値もわかるし、自分のこれまでのキャリアの棚卸にもなるので僕的にはやってよかったです。


で、一応副業は公務員し辛いですが完全に禁止というわけではありません。

これも一度経験してみてほしいです。

要は外に出て何かするっていう体験が大事。


あと年休使ってお金の勉強したり証券口座開いたりするのもおススメですよ。

「お金なんて汚い!!」ってならずにきちんと勉強しておくと豊かに生きられます。

公務員と民間の年休比較

公務員と民間の年休を比較してみます。

付与される日数

民間は労働基準法の適用を受けるので年休が付与されるのは「雇い入れ日から6ヶ月継続して勤務し、全労働日の出勤率が8割以上」の場合で日数は10日です。

公務員は付与日こそ自治体によりますが初年からきちんと20日付与されます。

一方で民間は年休付与日数の増加も遅めで、20日付与されるのは6年目以降です。

付与日数では公務員の方が有利そうですね。

実際の取得率

総務省のHPによると地方公務員の年休取得日数の平均は12日程度ということです。

一方で厚生労働省調査では民間の労働者の年休取得日数の平均は10.1日。

こちらも公務員優勢ですね。

ただし公務員・民間ともに業種による取得のしやすさの違いはあります。

特に民間の場合は会社独自で一般よりも多い年休を用意している会社もあるため、あくまでケースバイケースということですね。

年休は公務員の方が優秀?

付与される日数の多さや取得されている日数の平均を見ても民間より公務員の方が年休制度が優れているように見えます。

しかし、先ほども述べたように民間の場合はあくまで最低基準が労働基準法で定められているにすぎません。

公務員のように横一線ではなく、企業によって独自の年休制度を設けている場合もあります。

また、優良企業では有給休暇の買取をしてくれるパターンもあります。

そのため、どちらが優秀とは言い切れません。

公務員の年休の実態-実際に取れるのか-

もうこれは完全に職種によりますよね。

なんともいえません。

公務員の中にはすべて消化している人もいるようですが、学校の先生や警察官のようにとりにくい職種ももちろんあります。

市役所や県庁などの職員は比較的とりやすいようですが、それでも配属される部署によって異なるようです。

あと学校の先生でも個人によってかなり違います。

年休にまつわる豆知識

年休を色んなパターンで取得してみて知った情報を共有しておきます。

退職前の年休消化はまずい?

退職前の年休消化についてはあるものなので普通に使っていいと思います。

残っている年休があるのであれば使用してから退職しましょう。

一方で職責を置いている限り補充人員が来ないというような職種もあるので、退職前消化にはある程度胆力が必要です。

僕も退職前に年休をすべて消化させてもらいました。

結果的に僕の代わりの人が正規できちんと充当されたようです。

このあたりも自治体やタイミングによって異なると思われます。

育休中は年休が付与されるか

実は育児休業や介護休業中も年休は付与されます。

休業中は無給ではあるものの、勤務しているのと同等であるとみなされるため復帰後に使える年休が貯まっていくわけです。

育休から復帰した職員の人は安心して年休を取得してください^^

ただし育児関係で仕事を休む場合は先に「子の看護休暇」などの特別休暇を消化してくださいね。

まとめと関連記事

この記事では公務員の年休について解説してきました。

まとめると

  • 公務員の年休は初年から20日
  • 公務員の年休は繰り越しで最大40日
  • 公務員の年休は民間の平均に比べると豊富
  • 上手く使えば1年の4割以上を休日にできる
  • 職種によって取りやすさはまちまち

ということになります。

いかがだったでしょうか。

ぜひしっかり年休をとって可処分時間を増やしてください。

自由時間で大事な人と過ごしたり、趣味に没頭したり、自己研鑽したり…人生を豊かにして市民サービスや業務に還元していきましょう^^

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ABOUT ME
前田ひろあき
教員の複業について日本で一番詳しい者です。 学校の内外を往還する先生を研究実践するNPO「越境先生」代表。 教育系複業家。 現職:任意NPO代表&SchoolTech企業社員&個人事業主/ 過去の職業:複業&小学校非常勤←中学理科教諭←教育大←吉本新喜劇 |