こんにちは!マサムネです!
この記事にたどり着いた方は、
「非常勤講師を検討しているけどサービス残業があるのかどうか心配。」
「非常勤講師として働いているけど時間外労働をしてしまっている。うまく回避する方法は?」
こんな不安や疑問を持っているのではないでしょうか。
この記事では
💡 非常勤講師の勤務時間の実態
💡 時間外労働を回避するためのポイント
について解説します。
僕も現在は非常勤講師として時間を守りながら責任をもって仕事をしています!
動画で内容を理解したい人はコチラ↓↓
非常勤講師には本来残業をさせられない
見出しに書いたように非常勤講師には本来時間外労働をさせることができません、、、が、
結論からいうと時間外も働かざるを得ない状態になっていることが多いです!
非常勤講師の勤務条件は「60分につき〇〇円」と定められていますが、時間外労働は普通に色んな所で発生しています。
そもそもほとんどの自治体では授業に参加している時間以外には時給を発生させられない仕組みになっており、授業を任されても授業準備や評価の時間に対しては時給が発生しません。
「前後の休憩時間で準備や評価を。。。」と明記されている場合が多いのですが、前後の5分ずつで準備や評価をやりきるのはほぼムリゲーです。
現場レベルまで下りてくると一人一人の雇用の形態にまで把握していない
常勤や正規の先生が「マサムネ先生は何時~何時が勤務時間だったよな」とかいちいち把握していません。
多忙な学校で日々頑張っている彼らにそんな余裕はありません!
なかには
「チッ!週に変則的な出勤しやがって!!」
みたいに思っている正規の先生もごくまれにいますが、とはいえ少数派です。
実際に僕が正規だったころもそういったことを言う人もいましたがぶっちゃけお門違いです。
どの人もそうですが、仕組みがそもそもそうなっていてそれに準じて働いているだけです。
本人にそういった負の感情を向けるのはナンセンスなので非常勤の先生は申し訳ないとか思う必要ないです。
小学校非常勤の時間外労働の実態
小学校の場合はお昼をまたいで勤務すると給食や掃除の指導をなんとなく監護しないといけなくなる場合が、、、あります。
また、音楽や理科などの専科を任された人が時間外労働しがち。これは授業準備・採点・評価などが必要になり時間外労働も発生しやすいためです。
ある音楽専科の非常勤の先生の例
- 午後のみ出勤で週5日、合計10時間勤務
- 30分ほど早めに出勤して授業準備
- 授業の片付けや評価のため毎日40分の残業
- 週あたり前後70分×5日=350分の残業
実際によくある例ですが上記の場合だと週10時間の勤務に対して6時間近くは多く働くことになります。
時給が2800円だったとしても実質の時給は2150円程度にまで落ち込んでしまいます。
中学校の勤務時間外労働の実態
自治体によっては授業準備や評価の時間が設定されていない、というかそういった自治体の方が現状多いです。
授業は小学校の内容より高度で教材研究は必須ですが、そのために使う時間には給料が発生しないことになります。
採点や評価も同様です。
また、時間割が複雑なため空きコマが発生する場合がありますがその空きコマもにも給料は支払われません。
高校の実態
中学校とほぼ変わりませんが、公立の場合は中学校に比べると人員に余裕があるのでやや条件はいいかもしれません。
私立の場合は学校によっては公立より時間外労働が多く、当たり前になっている場合もあります。
異動することもできないのでブラックな私立にあたっちゃう場合はかなりキツいです。
時間外労働をしないためのポイントと具体例
さて、ここからは非常勤講師が時間外労働をしないための具体的な方法をお伝えします。
勤務条件が記載された書類の隅々まで目を通す
非常勤講師の雇い主は都道府県や市町村です。
具体的な労働条件が明記された書類がありますので、それをしっかりと確認するようにしましょう。
記載された内容から外れる内容の業務や勤務を任されることはルール違反ですが、そもそもそのルールを雇用される側が正確に理解しておく必要があります。
特に以下の項目についてはしっかりと把握しておきましょう。
- 非常勤講師が担当できる業務は何か
- 勤務の時間についてはどのように記載されているか
- 年休などはどのくらい付与されるか
自分の労働条件について自分が最も詳しい状態になることを目標にするといいでしょう。
勤務校での面談の際に任される業務内容を確認し、合意をとる
採用されることになれば、勤務開始日までに勤務予定の学校で面談と打ち合わせをするのが一般的です。
その際に、赴任先の学校で任される業務の内容や、勤務する曜日や時間について詳細に確認しておきましょう。
面談の日までに自分が週何日何曜日に働きたいのか、どのような業務が行えるのかの確認をしておくとスムーズに話が進みます。
面談の際に疑問に思ったことなどはその場でしっかり確認するようにしてください。
特に業務のボリュームが与えられた時間内に収まりそうにないと感じたら遠慮なく申し出ましょう。
同僚の先生に勤務時間外の業務を依頼された場合
同じ学年や教科のフルタイムの先生に、勤務時間外にかかりそうな業務を依頼された場合まずは相手が依頼しようとしている業務の詳細を確認しましょう。
そのうえで自分の勤務時間を明確に伝え、時間を超過しそうな部分についてはお受けできないことを説明
します。
時間外の勤務をする必要はありませんが、依頼されている内容を時間内に収めつつお受けできるアイディアを考えて代替案として提示できるとお互いにとっていいかもしれませんね。
ほとんどの先生は勤務時間のことを理解してくれるとは思いますが、それでも頼まれそうなときは管理職の先生に相談しましょう。
それでもダメなら教育委員会へ、、、という流れです。
時間外労働が初めから設定されている業務は絶対に受けられないという心構えが必要です。
マサムネの場合
僕がいくつかの自治体に非常勤希望で登録し、何件かの学校に面談に行かせていただいた時の具体的な事前打ち合わせの内容を共有します。
事前の調整で合意に至らなかったこともありました。
中学校の非常勤講師(理科担当週8時間)
- 8時間分はフルで授業してほしい
- 空きコマは多少発生してしまう(無給)
- 評価や採点し(可能なら)てほしい
- 授業していない時間に時給を発生させると行政からの監査の際指摘されてしまう
- 週4日勤務してほしい
事前面談にて上記のようなことを打診されました。授業を満タンで行って評価や採点や空きコマが発生するので時間内にはまず終わらないであろう業務量でした。
管理職の先生がたは「こんな労働条件で申し訳ない」と非常にていねいな対応をしてくだいました。
- 8コマなら週2日or3日にしていただきたい
- 授業を準備含めて8コマ満タンでするのは何とかやってみる
- その代わり空きコマは作らないようにしてほしい
- 採点や評価物のチェックは時間外必須なのでお受けできない
上記のような希望を伝えさせていただきました。8コマ満タンのまま授業準備をするということだったので、自分ではけっこう譲歩したつもりです。
が、多分現場的にはそれでもしんどいだろうなということを理解していました。
擦り合わせの結果、学校には丁寧に対応してもらいご理解もいただけたが
「学校がマサムネ先生の要望に応えられない部分があるため採用を見送ります」との連絡がきました。
仕方ないことなのでそれはそれでOKだと思います。
雇用する側とされる側のどちらかに不満を残した状態で雇用が始まってもおそらく持続的ではないでしょうから。
ただ、僕の出した条件がダメなら時間外労働できる人しか雇えないのでは…?とも感じました。
授業時数にしか時給が発生しない自治体の中学や高校では、生徒指導や個別補助のための教員しか時間内勤務は難しいかもしれません。(授業準備や評価の必要がないから。)
小学校の非常勤講師(特別支援学級)
中学校の件が流れた後少しして小学校のお話をいただきました。
- 特別支援学級の補助や体育の授業の補佐
- 午前2~3コマの週5日勤務
授業準備などは発生せず基本は学習補助とのことでした。
自分の個人事業もあるので日数は3日程度にしていただけるとありがたい
擦り合わせが必要だったのは週当たりの日数のみでした。
週3日程度でお願いしたところ希望に沿う形で調整していただけました。
ありがたやm(__)m
実際の勤務が始まると昼食の指導と昼休み&掃除の指導もシフトに入るよう現場レベルで依頼されたのですが、ここについては担当者の方に労働条件をお伝えし、丁重にお断りしました。
管理職の先生に確認をとっていただき昼休みは勤務しないことで合意できました。
昼休みは控室に引っ込んで執筆したり勉強したりしています。
その代わり勤務時間の間は頭をしっかり回転させて、何がベストなのかを常に考えながら勤務しています。
時間外労働をしないために意識しておくこと
僕は今まで人に流されやすかったり、目の前でイヤな顔をされたりするのが苦手だったりでついついサービスし過ぎてしまうところがありました。
同じような人も多いのではないかと思います。
しかし、自分の人生の目的をしっかり遂行するためにはサービス残業に時間を割くことはできません。
そのための意識を心に根付かせる必要があります。
- 合意した仕事は責任をもって遂行する
- 時間内は仕事に集中する
- 時間外の業務については遠慮なく受けられないと伝える
- 申し訳なく思う心を封じる
- 時給と引き換えに提供しているのは命の残り時間である
上記のことを念頭に置いて働くようにしています。
勤務時間内にしっかり仕事はしますが、どこまでやるかという線引きを明確にしなければなりません。
常に人員不足な学校の現状を見ていると申し訳なく思う気持ちも芽生えますが、自分が講師としてそこに来ているだけで充分助けになっているという事実を忘れてはいけません。
また、時間当たりのパフォーマンスを上げれば長時間労働で貢献する必要はないはずです。
教師と言えども労働者であり、提供しているのは命の残り時間だとはっきり意識しておく必要があります。
「申し訳なさ」に負け1週間あたり2時間程度の時間外労働をすると1年間で100時間くらいの超過労働になります。
自分の命の残り時間を100時間使ってしまうことと同義です。
もし来月死ぬとわかってたら命の100時間を誰かに差し出したりしないよなー
個人的には時間と業務の区切りをはっきりさせた方がメリハリが出るのでむしろ責任をもって仕事に当たることができると感じています。
あと、これだけスタンスをはっきりさせても別段表立って嫌われることもありませんよ。
皆さん良くしてくれます。感謝。
マサムネの考え方
僕はスタンスをはっきりさせていますが、それは人生の優先順位を決めているからです。
家族と自分の時間が一番。友人や自己研鑽と自己実現が二番。お金のための労働は五番目くらいです。
それでも合意した仕事にはしっかりと責任を果たします。
職場と自分とで合意した時間はしっかりと仕事をし、確保した自分の時間で自己研鑽と発信と子育てにフルコミットする。
それらで得たものをまた教育に還元する。
このサイクルを続けていこうと決めているので、スタンスがはっきりするわけです。
名古屋市の事例
2020年、非常勤講師に関するニュースが報じられていました。
中学校の非常勤講師の先生が労働基準監督署に未払いの時間外労働の賃金について申し出を行い、自治体がこれを認め時間外労働をした分の残業代が支払われたという内容です。
この件以後名古屋市では非常勤講師の授業準備や評価のための時間が設定されるようになったそうです。
(例)週12コマの授業を担当する場合
- 12コマ分の時間給付与
- 付随して3コマ分の授業準備と評価の時間が充てられる
- 合計週15時間勤務で15時間分の時給がでる
※例はイメージです実際のコマ数とは異なる場合があります
個人の特定を避けるため、僕が現地の非常勤講師の先生に教えてもらった時数とは若干変えていますがだいたいこんなイメージです。
かなり画期的です。
空きコマが3コマだと授業準備と教材準備、提出物のチェックなどで終わってしまうのでまだギリギリレベルですがそれでもないよりは断然良いですね。
何よりも準備のための時間が用意されていることで子どもたちに質の高い授業を提供することができます。
全国に波及すればいいですね!
まとめ
非常勤講師は時間外労働をさせてはならないことになっていますが、多くの学校で時間外労働は発生していると考えられます。
非正規雇用であるため正規の教員のようには調査が実施されにくく問題が表面化しません。
ぶっちゃけ最も大事なのは自衛です。
時間外労働をしないためには自分の労働条件をしっかりと把握し、労働条件と整合性の取れない業務は受けられないことをはっきりと伝えていく姿勢が大事です。
そのうえで任された業務には最善を尽くしていくのが非常勤講師として健全な働き方なのではないでしょうか。
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[…] 非常勤講師が時間外労働をしないための方法をまとめた記事もありますので、そちらも参考にしてみてください。 […]