教員の給料は今後上がる?下がる?【わかりやすく解説】

こんにちは。マサムネです。

中学教師を退職して非常勤・個人事業主・主夫・Youtuberとして生きてます。

教員志望の方、教員の方向けに教員の給料の今後についてまとめました。

あまりいい予想はしてないですよね。そこで、後半は給料が増えないことへの対策も提案しています。

動画で見たい方はコチラ↓↓

結論:教師の給料は今後少しずつ減っていく

あ、もちろん若手の人は年々増えますよ。

そうじゃなくて、過去の同じ年齢同じキャリアの人と比べてどうなっていくかという話です。

で、それでいくと額面は横ばい、または微減していきます。

手取りも微減していく可能性アリです。

スミマセン、これまでの推移をみるとこういう結論になっちゃいました

続いて根拠を解説していきます。

根拠①:給料の月額平均が右肩下がり

非常勤を除く全国の教員の平均月収をグラフにしてみました。

平成13年以降右肩下がりですね。

もちろん年齢層とかも毎年変化しているはずなので一概にはいえません。が、小学校だけ見ると平成13年から令和元年にかけて5万円も下がってしまっています。

今後日本の景気がめちゃくちゃよくなったりすれば増えるかもしれませんが、少なくともしばらくは横ばいor微減を続けるだろうと予想できます。

根拠②:掛け金の増加

教職員共済組合や厚生年金保険料の掛け金が微増し続けています。

計算方法の改定や保険料率の改定によって気付かないうちに掛け金が増えているわけです。

とくに厚生年金保険料は20年で爆上がりしていまして…
月給36万円、ボーナス70万円の教員がいたとしたら、この20年で年間23万円増額しています。

20年間で額面も減っているうえに手取りもゴリゴリ減らされているのです。

かなりしんどい状況です。

なぜこんなことになるかというと、

厚生年金の月収への料率が2003年から令和元年にかけて約3%引き上げ、賞与への料率が約8.7%引き上げされているからです。

また、計算方法も度々改定されています。

若手の手取り1か月分くらいの給料が、知らず知らずのうちに吸い上げられるようになってしまったということです。

根拠③:少人数学級・教科担任制の導入

文科省は少人数学級への移行を目指しています。小学校の定数が35人に引き下げられる予定です。

また、小学校高学年の教科担任制もスタートします。

さらに中学校では部活の外部指導員を増員していこうという流れも起こっています。

こういった動きの中で学校に配置する人を増やしたい文科省と予算を出し渋る財務省との戦いが起こっているようです。

文科大臣「隣の建物(財務省)の壁は高かった


教員の給料の財源は都道府県と国とで出し合っているわけですが、

こういった流れのなか・・・

教師

「あの…僕らの給料もっと上げてもらえませんか・・・?」


というのが難しいのは明らかですよね。

根拠④:国民全体の給料が伸びていない

出典:厚生労働省


「失われた30年」とも呼ばれ、この30年間日本は経済的に成長していません。

グラフからわかるように国民の給料も増えていない状況です。

公務員の給料は原則として民間給与との比較を基本としながら決定されるという方針があります。

民間の従業員が苦しんでいる今、公務員の給料を上げることは不可能だと考えられます。

教師は黙って経済的に衰退するしかないのでしょうか?

ここからは具体的にどういった行動をとるべきかについて提案してみます。

目次

給料減少への対策

給料微減への対策を4つにまとめました。

いいなと思ったものは明日から実践してみてください。

定時で帰って年休もしっかりとる

教員の仕事は激務です。

マサムネ

 僕は週に10時間しか学校にいませんがそれでもヘロヘロです。

豊かに生きるために学びは必須ですが多忙だとおちおち学んでもいられません。

正規の先生の定時は約40時間ですがかなり多いです。

これにさらに残業もあるとなると…

最低でも定時に帰ってまずは時間と心身の余力を確保しましょう。

僕が非常勤に転向した目的の一つもコレです。

また、正規の先生の年休制度は実はめちゃくちゃ手厚いです。

以下記事にまとめていますので、どんな時に最も高効率で休める方法を選択肢として持っておいてください。

あわせて読みたい
公務員の年休まとめー日数・繰り越し・取りやすさ・なくなったらどうなる? 公務員の年休制度についてわかりやすくまとめました!

生活コストを下げる

収入が増えにくくなっても生活コストを抑えれば自然と蓄財はできます。

本職の無駄を削減ができたら家計と向き合いお金の無駄を削ぎましょう。

生命保険とか車とか、家計のぜい肉はけっこうあるものなので参考まで↓↓

あわせて読みたい
お金の知識がない教員が失っている年間150万円の内訳 公務員の家計簿 お金に無頓着な学校の先生は最大で150万円程度の損失を積み上げている可能性があります。ぶっちゃけ僕がそうでした。

自分で蓄財する

まずは貯金!毎月勝手に貯まっていく仕組みを作りましょう。

普通に共済組合とか互助組合の給料天引き積み立て機能を使うのはオススメです。

振込先を分けて貯金を塩漬けにするのもアリですね。

次につみたてNISA。

最近はそこかしこで投資の話を耳にするようになりました。

教員でもできる資産運用の一つで比較的とっつきやすいのでぜひ活用してみましょう。

マサムネ

ウチは正規と非常勤の夫婦だけどつみたてNISAしてるよん。

あわせて読みたい
【理由も解説】教師がつみたてNISAで買っている銘柄 つみたてNISAに興味をもっていざ買い付けようという教員向けに教員夫婦である我が家の積み立て設定の内容とその設定にしている目的をご紹介します。

副業する

公務員が合法でできる副業も探せばあります。

また、教員は教育に関する兼業であれば認められます。

そういったもので収入の底上げをはかるのもひとつです。

教員の副業に関しては以下の記事にまとめています。

あわせて読みたい
公務員の副業の決まりと兼業するための具体的戦略【現役教員が解説】 前向き公務員 公務員だけど副業に興味あるんだよな。基本ダメっぽいけど合法でできる方法ないかな。やってる人に話聞きたいな。 という疑問に答えていきます。 管理人の...
あわせて読みたい
教員の兼業ルールと実例|兼業している公立中学教師に話を聞いてみた シン・教員 教員って兼業できるのか?してる人に詳しい話聞きたいな。 こういった疑問に答えていきます。 この記事では教育公務員特例法を根拠とした詳しい制度の解説と...

ぶっちゃけ僕は正規のときに副業やりたかったしやろうという準備もしてました。

副業への光明も見えていたんですが、始める前に辞めちゃった。

危機感を持った先生方のために、オンラインコミュニティ始めました。

あわせて読みたい
越境先生を創るオンラインコミュニティ「シン・教員」 このページではオンラインコミュニティ「シン・教員」の紹介をしていきます。 参加の申し込みはTwitterのDM、またはお問い合わせページよりご連絡ください。 オンライン...

転職する

教師からの転職はかなり厳しいですがアリっちゃアリ。

僕も転職活動したことあるのですが、これはこれでよかったですよ。

転職活動は自分を分析して企業に売り込む作業なので、確実に自己研鑽になります。

まぁときに自信を失ってしまったりもしますけどね(笑)

あわせて読みたい
【元教師が告白】教員の転職が難しいと感じた最大の理由【失敗談】 この記事を最後まで見ると教員の転職活動の難しさがわかったうえで、さしあたって転職活動をしてみたくなるはずです。

あとは個人事業主×非常勤講師のパワープレイもアリです。

我が家は妻が正規で僕が個人事業主×非常勤をしています

あわせて読みたい
30代元中学教師/妻子持ち金なしセミリタイヤ/3カ月目の収入・生活・ルーティン 今月の様子を発信しておきます。非常勤講師&個人事業主としていきたい人の参考まで。

まとめ

今後教員の給料は手取りでちょっとずつ減っていきそう。

その対策として、定時で帰ってしっかり勉強して備えましょう^^

参考になる動画やブログ記事も載せておくので、自身にあった蓄財方法を考えてみましょう。

この記事で学んだ内容をパートナーや同僚にも教えてあげてくださいね^^

記事について疑問点などあればTwitterでDMください!

シン・公務員Twitter

シン・公務員チャンネル

おススメ記事

教師の蓄財

あわせて読みたい
教員に生命保険は不要?【保険金体験談】教師の医療保険・生命保険 公立教員として蓄財や家計を改善しまくって年間150万円を浮かせることに成功した僕が、医療保険・生命保険が不要な理由について解説します。
あわせて読みたい
教員がお金を増やす方法② 固定費を見直す 教員がお金を増やす方法② 固定費を見直す
あわせて読みたい
公務員は持ち家?教員の僕が賃貸をオススメする理由と住居手当 蓄財したい教師は賃貸に住む方がお得だという事実を、各制度を解説しながら解説します。
あわせて読みたい
教員は節税できない?教師が解説する税金の見直しと兼業の損益通算 こんにちは!マサムネです。 蓄財をしたい学校の先生向けに税金の見直し方についてまとめました。 公務員は給料から税金を天引きされてしまいますが、それでも節税して...
あわせて読みたい
教師の資産運用術⑤ー夫婦作戦会議と積み立てNISAー 日本では最近になって夫婦共働きが定着してきましたが欧米では20~30年前から夫婦共働きは主流です。まずは夫婦で作戦会議です。
あわせて読みたい
お金の知識がない教員が失っている年間150万円の内訳 公務員の家計簿 お金に無頓着な学校の先生は最大で150万円程度の損失を積み上げている可能性があります。ぶっちゃけ僕がそうでした。

正規の教員が安定しない職業である理由

あわせて読みたい
教員が安定しない職業である理由① 教員は人的資本が蓄積しない 教員が実は安定しない職業である理由の1つ、「教員は人的資本が蓄積しない」について解説します。
あわせて読みたい
教員の給料は今後どうなる?教師が豊かに生きるための具体的戦略 実は教員の手取り年収は右肩下がりで微減し続けています。この記事ではなぜ微減し続けているのかということ、そして教員が今より豊かに生きるための方法を解説します。
あわせて読みたい
教師は長く続けられる職業ではなくなった 教師が安定しない職業である理由③ 今回は教師が長く続けられる職業ではなくなったことをデータを交えながらお伝えします。
あわせて読みたい
副業禁止と長時間労働のリスクー教師が安定しない職業である理由④ー こんにちはマサムネです。 今回は教師が安定しない職業である理由の第4弾です。 第一弾→コチラ 第二弾→コチラ 第三弾→コチラ この記事を読めば、実は教師が安定してい...
あわせて読みたい
教師のリスクと提案 教師が安定しない職業である理由⑤ 教師が安定していない理由とそのリスクに対する提案を行います。

教師の蓄財

あわせて読みたい
教員に生命保険は不要?【保険金体験談】教師の医療保険・生命保険 公立教員として蓄財や家計を改善しまくって年間150万円を浮かせることに成功した僕が、医療保険・生命保険が不要な理由について解説します。
あわせて読みたい
教員がお金を増やす方法② 固定費を見直す 教員がお金を増やす方法② 固定費を見直す
あわせて読みたい
公務員は持ち家?教員の僕が賃貸をオススメする理由と住居手当 蓄財したい教師は賃貸に住む方がお得だという事実を、各制度を解説しながら解説します。
あわせて読みたい
教員は節税できない?教師が解説する税金の見直しと兼業の損益通算 こんにちは!マサムネです。 蓄財をしたい学校の先生向けに税金の見直し方についてまとめました。 公務員は給料から税金を天引きされてしまいますが、それでも節税して...
あわせて読みたい
教師の資産運用術⑤ー夫婦作戦会議と積み立てNISAー 日本では最近になって夫婦共働きが定着してきましたが欧米では20~30年前から夫婦共働きは主流です。まずは夫婦で作戦会議です。
あわせて読みたい
お金の知識がない教員が失っている年間150万円の内訳 公務員の家計簿 お金に無頓着な学校の先生は最大で150万円程度の損失を積み上げている可能性があります。ぶっちゃけ僕がそうでした。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

教員の複業について日本で一番詳しい者です。
学校の内外を往還する先生を研究実践するNPO「越境先生」代表。
教育系複業家。
現職:任意NPO代表&SchoolTech企業社員&個人事業主/
過去の職業:複業&小学校非常勤←中学理科教諭←教育大←吉本新喜劇 |

コメント

コメント一覧 (2件)

コメントする

目次