公務員辞めるのってやっぱりもったいないのかな?でもなんとなく続けていく方が人生もったいないような…周囲は「もったいない派」の人ばっかり。。。「もったいなくない派」の意見も聞きたいな。
こんにちは。
中学教員を33歳で退職して、パラレルワーカーとして生きているマサムネです。
個人事業主、主夫、小学校非常勤講師など色々やってます!
今回は、そんな私が30代で公務員を辞めるのは本当にもったいないのか、根拠をまじえて考察&解説します。
教員の立場から書いてはいますが、この記事の内容はほとんどの公務員に当てはまります。
教員以外の公務員の人は、この記事の「教員」を「公務員」と読み替えていただけると幸いです。
💡この記事でわかること
- 教員(公務員)を辞めるのはもったいないのか
- 「公務員辞めるのもったいない派」への反論
- あなたにとって教員を辞めることがもったいないのかどうか
教員(公務員)を辞めるのは別にもったいなくない。が…
先に結論を述べますと、別にもったいなくないです。
厳密にいうともったいないかどうかは人によります。
しかし、この記事にたどり着いたあなたにとってはもったいなくないハズです。
この記事は教師を辞めることを検討している人がたどり着ける仕組みになっているからです。
とはいえ「いや、それじゃ根拠になっていない!」と思われるはずなので順を追って解説していきますね。
もったいないかどうかは個人のパーソナリティで変わる
あなたは毎日同じルーティンを繰り返すことに安心を覚えますか?それとも退屈でしょうか。
個々人には生まれ持ったパーソナリティがあり、それぞれそのパーソナリティに沿った価値観を持っています。
これは様々な研究で明らかになっていることですが詳しくはこちらの書籍で解説されています。
簡単な例をあげると先天的に安定が好きな人もいれば挑戦が好きな人もいる…ということです。
この記事にたどり着いた人であれば、すでに「挑戦したい」とどこかで感じているのではないでしょうか。
または、教員の仕事そのものへの適性もある程度パーソナリティに左右されるでしょう。
もともと自身の性質とミスマッチだったのだとしたら、続けていく方が人生の浪費なのかもしれません。
職場と自分の感情とのギャップを診断する「教師辞めるのもったいない度診断」を作成しました。
↓の記事からどうぞ!
もったいないかどうかは個人の生活の状況によって変わる
僕のパーソナリティにはあってないけど家族がいるもんさ…。
自分の適性とはあっていなくても養うべき家族がいる場合もあるでしょう。
したがって、もったいないかどうかはそれぞれの生活や環境によっても異なります。
自分の家庭を会社だと考えたとき、「教師を辞める」というのは一つの経営判断であり戦略です。
自分以外に社員(家族)がいる状況で、他に収益源もなく、育ちそうな事業もなく、資金もない。
その状態で一つしかない事業を辞めることはできません。経営破綻するからです。
しかしこれが実家で独り身ならどうでしょう?
夫婦共働きでお互い公務員ならどうでしょう?
教師を辞めるという経営判断は、無謀な挑戦というわけではなくなりますよね。
辞めるのがもったいないかは「家庭経営資源」の総量で決まる
家庭内には様々な「家庭経営資源」が存在します。
給与収入はそのうちの一つにすぎません。
これらすべてのトータルが家庭の資源の総量ということになり、家庭の豊かさの指標になるわけです。
主な家庭経営資源
- 金融資産(賃金、資産など)
- 人的資源(家族の家庭に貢献する度合いの総量)
- 物質的資源(家庭を豊かにする家具や道具)
- 情報資源
- 時間(家庭に使える時間)
詳しく解説すると本一冊分になるのでそれぞれざっくり解説します。
金融資産
お金とか不動産とか株式などの経済的な資産のことです。
稼ぐ能力もここに含まれます。
教員が退職したら稼いでくる能力は0になるわけですから一見ピンチに見えます。
しかし貯金が充分にあれば問題ありませんし、不動産などの資産がお金を生み出してくれるならへっちゃらです。
金融資産は他の家庭資源に交換可能です。
人的資源
3人の子育てを完ぺきにこなしながら夫の身の回りの世話をして家もピカピカな主婦は最高の人的資源です。
年収2000万円の夫、家に帰れば酔っぱらうし家事も育児も全然しないし休日は家を散らかすし足もくさい。この人は人的資源としてはマイナスですね。
年収の高さで家庭資源としての価値はそれなりにありますが、人的資源としてはダメダメなのでお金を稼がなくなった瞬間に捨てられる可能性すらあります。
赤ちゃんはめちゃくちゃ手がかかるのですが、いてくれるだけで家庭の幸福度が増すので立派な人的資源です。
成長するとお手伝いしてくれたりと充分に戦力になる可能性も秘めています。
しかし実は人的資源としては曲者で、幼児期からしっかり大人の人的資源と時間を投資してあげないとグレたりします(笑)
グレると人的資源としては尋常じゃなくマイナスになるので幼少期からのケアが欠かせません。
諸刃の人的資源です。
物質的資源
いわゆるヒト・モノ・カネのうちのモノの部分ですね。
資産ともかぶるのですが、例えば乾燥機付き洗濯機とか。
あとはキャンピングカーさえあれば幸せという家族がいたとしたらそれも充分な資源になります。
情報資源
情報そのものや情報収集の力による資源です。
世の中のルールや制度をどれくらい知っているか、調べられるか。
お金の知識をどれくらい知っているか、調べられるか。
これだけでもかなりの差がつきます。
例えばふるさと納税を知っているだけでも年間10万円レベルで差が開いていきますよね。
ちなみに公務員向けお金の情報は下記記事から。
時間
これがかなり大事です。
例えば夫婦共働きで教員をしていて二人とも超長時間労働だった場合どうなるでしょうか。
子どもは長時間保育。夫婦ともに疲れ果てていき世帯年収は1000万円あるけどお金はジャブジャブ使っちゃう。
そのうち二人共の収入がないと成り立たなくなり相変わらず時間もない。
子どもに割く時間は少なく、結果グレる。
かなり極端ですが、家庭に割く家族の構成メンバーの時間の総量が少ないとどうしても家庭生活は破綻しやすくなります。
家族は社会の最小単位であり、接する時間が短くなれば繋がりが薄まるのは当然ですよね。
家庭にどれだけ時間を割けるのか、その総量も家庭経営資源の重要な要素です。
32歳で突然退職した理科教師の場合
もちろん僕のことです。僕の場合は退職前から利益をあげずに匿名開設していたYoutubeチャンネルがありました。
退職した初月に収益を確認したところ、売り上げは月に3万円くらいでした。
このウェブサイトも少しずつ収益を生んでくれていますし、自分の事業が育つまでは非常勤講師を続けます。
収益あがっても非常勤は続けるかもしれませんが^^
さらにいうと妻が正規の小学校教諭なのでそちらと共同で生活の資金はおおむね事足りています。
もちろんこれはあくまで一例です。
「奥さんが働いているからできたんだ。」
「SNSがあるからできるんだ。」
「非常勤がたまたまあったからやれるんだ。」
など、個別には色々と言えるでしょうが、それぞれの要素がなかったとしたら別のやり方を考えるだけです。
私にももちろん経済的なハンデキャップはたくさんあります。
貯金がほとんどない、小さい子供が二人いる、住宅ローンが夫婦共に残っている。などなど。
こんなの言ってしまえば大ピンチで辞めるなんて狂気の沙汰です。
でも差し当たって全く家計は破綻していません。
ここからの巻き返しにワクワクしているくらいです。
辞めたいと考えた方はできれば1年以上の準備をしていただきたいと思います。
僕みたいに無計画に辞めてしまうのはもちろん危険です。
でも、そんなやり方をしても攻略法はあるし破綻していないわけです。
だったら、しっかり準備さえすればもっと安全に転身できるはずです。
ちなみに、住宅ローンが残ってはいるのですが実はあまり悲観していません。
自宅マンションが値上がりしたからです。
公務員としてどんな感じで資産性の高いマンションを手にしたかはこちらの記事にまとめています。
教員(公務員)から一般企業に転職するというパターン
一般企業に華麗な転職を果たすパターン。
もちろんこれもアリでしょう。
実際僕も転職エージェントに登録して実際に面接を受けて・・・と真剣に転職活動をしました。
結局企業への転職の案は凍結しましたが、自分の市場価値を知ったり、自分を商品として売り込んだりという経験は今後役に立つと確信しています。
ではなぜ企業への転職を一度凍結したのか。
大きな理由は以下の通りです。
- 教師(公務員)の市場価値は低い
- 雇われている限り自分の価値観を実現できない
- やらされる感じの仕事が好きじゃない
教師の市場価値は低い
残念ながらこれは事実です。
色んなサイトに色んな情報があるので迷うかもしれませんが、実際に転職活動を真剣に半年程度取り組んだ身としてはここは正確に伝えておかないといけないと思っています。
まず、教師は何ができるかわかりにくいということです。
例えばコンサルティング営業の仕事があったとしたとき、お客様からの聞き取りをしっかりと行い解決したいであろう課題を明らかにし、自社製品をうまく活用した解決方法を提案しなければなりません。
前職でコンサルティング営業の経験を持つ人であれば、企業側からしても「即戦力になってくれそうだな」とわかりやすいわけです。
一方で教師は、生徒との面談や保護者対応でいかにヒアリング能力や課題解決能力を持っていると自覚していても、それが一般の人からは見えにくいのです。
企業がコンサルティング営業の経験があるAさんとバリバリ教師をやっていたBさんを書類上で比較したとき、Aさんを書類通過させるのは至極当然のことなのです。
では教師がつける仕事はないのかというとそんなことはありませ。
大きく分けると以下の3パターンの選択肢になると思われます。
- 簡単なPC操作が可能ならばできる未経験歓迎の事務など
- 保険や不動産などの営業
- 専門学校や塾などの教育系
実際に転職活動をしてみて、面接までこぎつけたことがあるのはこのあたりのカテゴリーばかりでした。
簡単なPC操作の事務作業は、結局のところ誰でもできるから受かりやすいということです。
その代わり年収は280万円などもザラです。
保険や不動産などは個人に対して行う営業で、かなりキツイため入れ替わりが激しい業界です。
インセンティブによって高収入は狙えますが向き不向きはあるでしょう。
専門学校や塾などは経験を活かすことができますが、生活時間や休日が家族と一致しなくなるというデメリットがあります。
およそ選べるであろう職業はこのあたりです。
具体的に自分の適正年収などが気になる方は下記転職サイトで無料診断ができます。(ついでに登録も)
気になる方はどうぞ↓
僕の場合、転職活動は転職エージェントを通じて行いました。
それがベターかなと思います。
自分とミスマッチな企業を受けに行ってしまえば、会社も自分も不幸になります。
ただし、転職エージェントによっては教師であるというだけで門前払いを受ける場合があります。
一応下記記事で紹介しているエージェントは教師であっても親身に相談に乗ってくれました。
ただまぁ担当者によって幅はあると思います。
教師を続けるのは厳しくなってきたけど、独立するのも肌に合わないという人は、一度転職エージェントに登録して、第三者に自分の状況を俯瞰で見てもらうのもいいかもしれません。
人生経験にもなりますし、自分の状況がわかるので今後の方針を決める意味でもおススメです。
それでも見えた転職の可能性
実は内定の一歩手前までいったことも何回かあります。
その一つは10年以上続く大きめのITベンチャー企業でして、教育界に参画するとても良い会社でした。
自分の職能も活かせて、その企業の理念や事業内容も非常に魅力的でした。
年収も公務員時代に見劣りせず、休みもちゃんとある。
最終面接まで進んだのですが、そこでは不採用に。
すでにある程度自分の事業を育てていたのですが最終面接で「兼業禁止なんです」って言われてしまってマッチングしませんでした(;・∀・)
しかしながら「あ、転職の希望って全然あるな。」と実感を得ました。
それと同時に、「やっぱり自分でやりたいな。」と腹が決まり現在に至ります。
私が最後に受けた企業の転職失敗談は別記事で紹介しますね。
そもそも教師(公務員)が安定しているとはいえない時代に
そもそも教師が安定しているとは言えなくなってきています。
高ストレスで拘束時間が長いわりにそこまで給与も高くなく、副業もほぼ禁止されているからです。
ここは教師に限らず様々な職種の公務員で同じことが言えるでしょう。
心の健康を損なったり、人材としての価値が高まらなかったりということも起こりえます。
例えば公務員2馬力で家計を支えている場合であれば、いうなれば定期預金にすべてのお金を突っ込んでいるのと同じことです。
爆発的に増えないので、今後のインフレリスクに対応することができません。
まとめ
公務員は肌に合うのならばとっても良い職業だと言えます。
しかし、人や環境とのめぐりあわせを自分でコントロールすることはできません。
心身を病むリスクとは常に付き合っていかなければなりません。
そう考えたとき、果たして経済的に安定しているという側面だけを見て「安定している」と言い切ってもいいものかは、微妙なところです。
とはいえ転職市場からすると市場価値が高いとは言えません。
そういった意味では教師より待遇の良い仕事に就くのはなかなかに難しいでしょう。
大切なのはまず自分を知ることです。
自分にとって何が心地よくて何が心地よくないのか、これを見極めていく必要があります。
自分の価値観に沿わない生き方をしている限り、どんな選択をしたとしても悩みは尽きず力を発揮していくことができないからです。
まずはしっかりと自分を理解し、自分にとって今の職を辞することはもったいないことなのか、それとも続ける方が命の無駄遣いとなるのか、そのあたりをしっかりと見極めていく必要がありそうです。
私個人からすれば、
教師という職業はもったいない職業ではありませんでした。
何らかの形で戻ろうと思えば戻れるかなと。
しかし一方で今挑戦しなければ人生の時間は巻き戻せないと強く思いました。
また、自由で楽しそうに生きている姿を自分の子どもたちにきちんと示していきたいとも思いました。
やりたくないことを、子どもたちを育てるためだと言って続けることは、自分の子どもたちに対しても不義理な気がしました。
自分の子どもたちが大事だからこそ、自分の生きたい生き方で、この子たちをしっかり育てていこう。
そんな風に今は思っています。
この記事が、今悩んでいる方の一助になれば幸いです。
よかったらSNSものぞきに来てください。
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